mixiユーザー(id:2615005)

2023年10月03日08:20

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清張映画その4『彩り河』

まとめて5本買った清張松竹映画の4番目だ。現実の時系列では、最後の作品になる。
『彩り河』(84) 監督: 三村晴彦
ううむ、これはひどい。原作は配車係のジョーと料金所係員の井川が巨悪に挑むというシンプルで痛快な傑作だった。映画は視点人物が定まらず、余計なことをやり過ぎて、見下される軽輩が大物を引きずり落とすというカタルシスが消えてしまった。
ジョー(真田広之)を中心に復讐譚として描けばいいのに、監督が恋愛要素が無いと満足出来ない人だったようで。前年に『天城越え』という傑作をものしている功労者だが、本作では資質が裏目に出てしまった。
名取裕子との濡れ場なんかいらんよ。何がダバダーダバダーだ。結末が雑すぎる。
清張先生が名匠野村芳太郎と不仲になり、松竹本社でも問題が発生していたらしい。松竹一社の問題ではなく、日本映画低迷のドン底を象徴した失敗作と言えるか。★
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