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2021年09月27日20:33

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神宮スズメの独り言2021秋〜21〜ミスジャッジ

素晴らしい投手戦だった。5回を終えて0−0。中央の石田裕太郎君、青山の森圭名君。石田裕太郎君は1安打、森圭名君は無安打に抑えていた。グランド整備に入った時、試合時間は50分を示していた。

石田君は4回、四球と内野安打で1死1・2塁とされたが併殺に取った。森君は6回にボテボテの3塁内野安打を打たれたがこれも併殺に取る。両チームともに点が入る気配はなかった。そこで迎えた7回の表、中央はエラーと四球で1死1・2塁とチャンスを作り打席には森下君。コンパクトなスイングで流し打った打球は逆風を突いてライトポール際に飛ぶ。距離は十分だ。そして1塁塁審の右手はぐるぐると回った。森下君は右手を挙げて2塁へと向かい笑顔で本塁に帰ってきた。スコアボードにも3が入った。

息詰まる投手戦の均衡を破る本塁打だった。だが、打球がスタンドに入った瞬間から青山の選手たちはファウルだと訴える声がスタンドまで聞こえてくる。

審判団が集まるとしばらくして球審は両手を広げて上げた。ファウル・・・・

当然中央の清水監督は抗議する。ボクはいつものように1塁側ベンチ上方の席にいた。レフト線の打球ならはっきりとわかるが、ライト線の微妙な打球は自身の目では確認できない。だが、青山の選手たちの速やかな反応を見れば間違いなくファウルなのだろうと思うし、これまで何百試合とこの席で観てきたボクもポールを巻いているようには見えなかった。

ましてや3塁側ベンチに陣取る中央から見ればもっとはっきりとこの打球行方は見えたはずだ。だが・・・

時速170キロのボールを投げる投手がいたとしよう。そして彼が投げるカット系のボールも140キロを優に超えるとしたらどうだろう。

正確なコントロールショットを打てるゴルファーがいたとしよう。同じ力で同じスイングをすれば同じところにボールは飛ぶはずだ。もちろん風や傾斜の影響は受けるとしても。

しかし彼らはトップレベルの選手ではあろうともすべての勝負に勝てる選手にはならない。なぜなら彼らが人間だからだ。

審判ももちろん人間だ。だから間違いもあるのは当然だ。しかし、間違いでしたので訂正しますというのがまかり通ってしまえばどうなるだろう。今回はビデオ検証すらせずに4人の人間の眼だけで最も正しい判断ができる位置にいる1塁塁審の判定を4氏で話し合いすぐさま判定は覆った。

判定は真実に基づいて行われるべきだ。しかし人間である以上間違いはある。ミスジャッジも含めて野球だとボクは今でも思う。ただ、ここまで科学技術が進んだ以上、このような打球はもちろん、微妙なタッチプレーが成立しているかどうか、さらには投手が投げたボールがストライクゾーンを通過したかまで判断できる時代になっている。

前にもボクは日記に書いたが日大が2部優勝して臨んだ入替戦では満塁の場面で3塁線の1メートルもインフィールドに弾んだ打球をファウルと判定されたこともある。先週の試合では間違いなくスイングしてはいない場面で空振りを取られて三振となったこともあった。この時ベンチからの抗議に球審は堂々と「スイングです」とスタンドまで聞こえる声で毅然と対応したが、果たしてそうだろうか。塁審に確認はしなかったのだ。今日はファウルだという声に4氏が集まったが・・・

清水監督はあれを本塁打にしろとは言ってはいない。だがこんな判定の覆しがあったら試合は成り立たなくなるという問題なのだ。

ボクも思う。プロ野球でも判定が覆るのはビデオ判定という証拠に基づいて行われる。このような根拠もなくお互いに自身の目で判定が覆る、しかも一番判断責任のある1塁塁審が下した判定をほかの審判の意見によって覆る。

それは極端な言い方をすれば球審がボールと判定したときに1塁塁審がいやあれはストライクだとして判定変更となるのと同じだ。しかも、このストライクボールの判定のみならず、ミスジャッジだと思われる判定は1試合にいくつもある。

それぞれ4氏協議を開いて判断しろと言っても覆ることなどはない。今回は覆った。なぜか・・・

それは誰がみても明らかにわかるファウルだったからだ。だから誤審を審判団は認めた。だから覆った。ならば審判団はどうあるべきか・・・・

これまでも明らかな誤審も平気で通してきた東都が今回は覆した。真実が判定だというのはわかるしそうあるべきだが、ならばそれをきちんと説明すべきだ。なぜ本塁打と判定されスコアボードには3点が計上されたにも関わらず、何の説明もなくスコアボードは0に変わったのか。

「1塁塁審は本塁打と判定しましたが、真実はファウルでした。申し訳ありませんがお詫びして訂正させていただきます」そういえば清水監督も15分近く抗議することはなかっただろう。これまでもミスジャッジを犯しながらもまかり通してきた、審判が絶対だという姿勢を貫いてきた、そんな審判団がミスジャッジを認めたからこそ判定を覆したのだ。ならばその経緯を説明する必要がある。そうでなければ審判は絶対ではない。

権力者は絶対に間違いを認めない。だから謝らない。証拠が出てきたらもみ消す。これが日本社会の常識なのだろう。だが、今回は間違いを認めた。ならば次にすることはなにか。

誰でもわかるだろう。謝罪だ。

このミスジャッジは何の記録も残らない。本塁打のジャッジが何の経緯もなくファウルと改ざんされた。そして誰も謝ることなくこの試合は継続した。

そしてその裏、石田君はこの日2本目の安打を浴びると犠打、死球、安打で1死満塁とされ降板した。そして替わった大栄君は内野ゴロの間に1点を失った。

結局これが決勝点。青山の森君はぼてぼての内野安打1本に抑える見事な完封勝利だった。だが、これを称えたいと思いながらもこの審判団の立ち振る舞いが、この素晴らしい投手戦をぶち壊した。



2021年9月27日 東都大学野球秋季リーグ戦 第3週1回戦(於 明治神宮野球場)
中央
000 000 000 = 0
000 000 10x = 1
青山学院

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