四方を海に囲まれた日本は、貿易量の99パーセントを船で運んでいる。その縁の下の力持ちとしての全国約千の港湾。本書では、港の歴史や最先端の技術等がコンパクトにまとまっている。
太平洋の荒波にさらされるなか短期間で堤防を造るには。アサリが暮らす干潟を再生するには。様々な具体のプロジェクトを例に、読み手を考えさせる。
企業や役所など港の現場で働く若手職員の熱い想いも印象に残った。大規模な事業の場合、完成は自身の異動後になることもままあるだろう。思いきり走り抜き、未来への襷を繋いでいく。駅伝のような醍醐味がある。
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