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2019年03月15日21:02

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「みの虫」さんのブログ～髙瀬一誌の一首

ひょんなことで「みの虫」さん（短歌人・会員１、しばらく休詠されていたようだが、最近、再び誌面に歌を出されるようになった）のサイト（＊）を“発見”した。

（＊）http://artcircus.web.fc2.com/

「『短歌人』では2019年1月号から新連載（髙瀬一誌の一首）というエッセイがスタートしました。私の短歌の師でもあった髙瀬一誌という歌人がそれぞれの筆者の思い出を通して浮かび上がって来る読み応えのあるエッセイです。選び抜かれた一首から私の知らないどのような髙瀬一誌に出会えるのか、とても楽しみにしています」とのことで、今年の「短歌人」１月号以降の「髙瀬一誌の一首」で引かれた歌を毛筆で書かれて、さらにコメントを加えておられる。

３月号の「髙瀬一誌の一首」の拙稿で引いた歌についても、最近アップされていた。（＊＊）

（＊＊）http://artcircus.web.fc2.com/takase/2019/2019-3takase.html

「みの虫」さんのコメントで言われているように、この歌の２首前には〈ホトケの髙瀬さんと言われしがよくみればざらざらでござる〉という歌があり、それとかかわらせて読むなら、段々畑の大木となったのは髙瀬さんご本人（の想像図）と読むのがいいのだろう、と思った。『レセプション』のさらに前の方には〈首筋から老いてゆくべし死後ひょろ長き木にもなるべし〉という一首もあって、拙稿では『火ダルマ』の〈人間が木になることの諺をシリア語ではバラバラともいう〉という歌を引いたのだが、人間は死してその姿を木へ転ずるという彼の思いを示す作品としては、この〈首筋から…〉を引いた方がよかったかも知れない、と送稿した後で思ったのだった。

「みの虫」さんは、この段々畑は耕作放棄地であろうと書かれているが、僕は逆に、段々畑になぜ大木があるのか、そうか、なりかわったんだね、と読みたいと思う。また、「みの虫」さんは「なりし－が」ではなく「なり－しが」として（願望として）読まれているが、僕はやはりこれはいかにももうそれを見てしまいましたよという時点まで行ったうえでの「なりし－が」と読みたい。その方が下の句との接続がなめらかに解されるのではないかと思うが、どうだろうか。

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