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2018年11月03日12:21

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11/1 あたたかな部屋とBOTANICAL FANTASY

11月の初めは久々にギャラリー巡り。見たのは二つだけだったけれど、両方ともすごく力の入ったいい展覧会で、充実だった。こういう時の幸福感ってなんだろう。

まずは大森を目指す。初めて?降りた駅。アーケードの長い商店街とそこから伸びる路地に写欲そそられる。カメラを持って今度歩こう。

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昭和レトロな商店街に一見馴染んでいるのは色のせいか、中に入ると天井高いすごくおしゃれで素敵なカフェ、2階が和室でギャラリーになっている。「葡萄屋ギャラリー」
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https://www.facebook.com/events/894755977396118/

石澤さんの絵は、童画展や青木画廊で度々拝見していたけれど、まとまって見るのは初めてかな。ギャラリーではとかく小さめの作品展示となるが、1階のカフェと2階のカフェそれぞれに100号サイズの絵がかかっていて圧巻。彼女の絵は、少女と猫の組み合わせが多いのだけれど、すごく優しく、暖かく、懐かしい感じ。私は昭和30年代の生まれだけれど、人々が連想する昭和30年代(長屋、銭湯、駄菓子屋…のような)とちょっと違っていて、暮らしはサラリーマンで貧乏だったけれど父の仕事柄、ちょっと洋風で、良質で、おしゃれだった。外国製のクッキーの缶や洋室の扉の鍵、レースが使われている応接間、、、といった感じは、石澤さんの絵と重なるのだ。うちには猫こそいなかったけれどね。だから自分とリンクしてとても懐かしい。
優しくて平和でいいなぁ、っていつも思うのだけれど、100号の絵を描いていらした頃はお父様、お母様ダブル介護でヘトヘトだったとのこと。それでも描き続けていたのは、絵を描くことが大好きで夜中一人の世界に入っていかれたからだって。うう、なんだかジーンときてしまう。底流にあるそこにも、私は反応していたのかも。
作品は大きな絵だけでなく、ジークレーもあるし、ミニミニの鉛筆手描き作品もあって手に届く値段。喉から手が出るほど欲しかったが、カメラのために我慢我慢。

仙北谷さんの作品は、私の大好きなメゾチント。初めてお目にかかるのだけれど、、、、いや、どこかで拝見していたかも。とにかく石澤さんのお顔を覚えるにも時間のかかったダメダメな私なので、失念しているはず。メゾチントは深い黒が特徴で、静物や植物を静謐に、幻想的に描く方が多いが、仙北谷さんの作品は清浄としている中にも耳をすますとヒソヒソと楽しいおしゃべりが聞こえるんだよね。額もすごく凝っていて作品にあっているので、聞いたら自作もあった。猫作品も多くて、こちらもまた欲しくなってしまって…我慢我慢。
素敵なギャラリーにお二人の作品が響き合って、素敵な空間を作っていた。やはりグループ展はこういった響き合いが理想的。
11日までです。

次は田町乗り換えで有楽町へ。銀座の薔薇画廊で、今年3回目となった中島祥子さんの個展。
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こちらは、広々とした華やかな(絨毯が淡いバラ色なのです)ギャラリー、この空間を一人で捌けるのはやっぱり力のある作家さんでないと無理。鉄板のボタニカルアートは花の強さと猫の強さが共鳴しあって、こういうのが百花繚乱って感じだ。なあなさんコーナーと黒猫コーナーも効いている。忘れちゃならないのが、瑠璃さんのシャドーボックス。センスがいい。何と言っても3年前から始まった「生命の樹と100匹の猫」プロジェクトだろう。大きな木の下、申し込んだ飼い猫さんたちが妖精になって舞い踊る縦長の大きな絵。私が行った時点で残り4席ってことは、もう90匹ほどが描かれている。まだ鉛筆下絵の段階なのに圧巻!来年は彩色が始まるだろうから、ますます華やかになりそう。
ここで、久しぶりにくろやぎ堂さんと落ち合う。そしたら、上野昌子さんも偶然に来廊。やはり中島さんの展覧会はサロンと化すのね。楽しかった。

思えば、この日出会った方々、介護必要な親を抱えている方ばかり。自分の時間を作り出すのがだんだん大変になってきて、それに加え自分の体も若い時のように思うままにならず。でも、だからこそ、捻出した時間と体力で好きな作品作りや美しいもの、楽しいものに没頭しているんだなぁ。時間と体力は、やる価値あると信じたもの、自分の気持ちが優しくなれるものだけに注いでいく。私もっ!ってちょっと力をもらった気がしました。
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