種痘記念日

最近、「はしか（麻疹）」の感染がニュースになっています。
日本では予防接種が義務か任意かの時期があって、その端境期の世代に抗体のない人もいて感染が拡大するようです。これは先進国では日本だけの兆候というのはちょっと驚きです。

ところで、今日は「種痘」のお話です。
1796年5月14日、英国のジェンナー医師が種痘の接種に初めて成功したということで、「種痘記念日」になっています。
なお、天然痘は1979年にＷＨＯによって根絶が宣言されています。

ジェンナー医師は、乳絞りの女性が牛から牛痘に感染すると、天然痘にはならないという話を聞きます。そこで、牛痘にかかった女性の水疱からとった膿を、８歳の男の子の腕に接種します。
10日後、その少年は発症しますがすぐに治ります。
今度はその少年に天然痘を接種したところ、発症しなかったことから、医師は貧しい人たちに無料で種痘の接種を行い、これが世界に広まって行きます。
その後、医師は自分の娘にも接種しています。
それにしても、最初の少年への接種は勇気が要ったでしょうね。
今日のカットは、少年に接種するジェンナー像（伊 ジェノバのビアンコ博物館蔵）がモチーフです。