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2018年04月03日19:55

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陽は舞い踊る甲子園2018〜19〜延長戦(甲子園観戦)

ボクは準々決勝の日記で大阪桐蔭がどういう負け方をするのかが想像できないと書いた。だがその大阪桐蔭が崖っぷちまで追い込まれるのだ。

大阪桐蔭はエースの柿木君、三重は日大三を完封した定本君が先発だった。

三重にとってこのカードは4年前の夏の決勝と同じ。その時は常にリードしながら試合を進めたが最後には逆転されて準優勝に終わっている。だからこそこの試合こそが決勝のつもりで臨んだはずだ。

そして今日もリードする。3回1死から井上君が安打で出塁するとすぐに盗塁を決め、梶田君の安打で1点先制、さらに浦口君の3塁打で2点をリードした。この後3番4番は凡退したが大阪桐蔭を相手に堂々とリードしたのだ。

その「堂々と」と言うのは定本君の投球も含んでいる。定本君の球威のあるボールに大阪桐蔭の打線がつながらない。たまに出る安打も芯を食ったものではなく連打は難しい。

大阪桐蔭は4回の三重の攻撃で1死2塁から死球を出しピンチを広げたが併殺に取ったエースの柿木君を5回から交代させた。代わってマウンドに上がったのは準々決勝で好投した根尾君。

彼はその5回に2塁打を打たれたが2つの三振を奪って切り抜け、6回7回と三者凡退とした。ともに点が入らないような膠着状態の中、大阪桐蔭は6回に山田君がレフトスタンドぎりぎりに入る本塁打で1点差に追い上げるも7回、8回は三者凡退。

そして1点差のまま9回裏を迎える。先頭打者にさすがにプレッシャーを感じたのか定本君は四球を与える。盛り上がる1塁側大阪桐蔭の応援団。

しかし送りバントを試みる大阪桐蔭の山田君に対して内角高めの力強いボールを投げ込んでバントをキャッチャーフライに打ち取る。今度は三重の応援が沸く。

息を飲むせめぎ合いの中、石川君が安打でつないで1死1・2塁とした後、小泉君がライト前のタイムリーで土壇場で大阪桐蔭が追いついた。

第1試合に続く延長だったが、前の試合のような打ち合いではなく投手戦であったためすぐに決着はつかないような気がした。そして案の定延長は12回まで進む。これで決着がつかなければ高校野球史上初のタイブレイクに入るというイニングまできた。

崖っぷちから生き延びてきた大阪桐蔭。このチームが後攻ということもあって試合は優位であるが、しかし、なぜか甲子園が味方したのは地元の強豪、大阪桐蔭ではく三重だった。

三重の応援団に合わせる手拍子が内外野に広がっていく。あの大阪桐蔭を完全アウェイにする甲子園。そんなことがあるのかと思いながらもそれは現実だった。

三重は10回11回と三者凡退12回には2死から安打で出塁したが牽制で刺されていた。流れが少し傾きかけた大阪桐蔭のその裏の攻撃は願ってもない1番宮崎君からの打順。

その宮崎君は三振、次の青地君は遊撃手のエラーで出塁、3番の中川君は三振・・・・

最後の力を振り絞って必死に耐える三重の定本君への声援が大きくなる。ストライク一つで大歓声・・・・

しかし・・・・

4番の藤原君は快音を発して打球は左中間のど真ん中に飛んでいった。2死でもありランナーは打った瞬間にスタートを切っている。

サヨナラ・・・・

歓声と静寂、1塁側より数秒遅れて何が起こったのかを理解した3塁側は、1塁側を大きく上回る拍手と大声援が飛んだ。

またしても大阪桐蔭に及ばず・・・・

だが、甲子園にいた人たちは誰一人、三重が大阪桐蔭に及んでいなかったとは思っていないはずだ。

劣勢になってもスタンドが見放してもそれでも勝ってしまう大阪桐蔭の強さはもちろんだが、三重の真っ向勝負で挑んだ結果がサヨナラ負けだったという事実もその強さをボクたちに強く印象付けた。

素晴らしい延長戦だった。


2018年4月3日 第90回選抜高校野球 準決勝(於 阪神甲子園球場)
三重
002 000 000 000 = 2
000 001 001 001x = 3
大阪桐蔭

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