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2017年07月16日22:06

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ミク水着で「積乱雲グラフィティ」/シェクリイ長編

水着曲ではないが、水着が似合う曲である。
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「こっちへおいでよ」ポーズ。     あとはワキ。
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ひたすらワキ。

・明日を越える旅(62)作:ロバート・シェクリイ
南太平洋に浮かぶマニツアツア島で生まれたアメリカ人青年ジョーンズは、両親が逝去したので、アメリカめざして旅立つ。執筆年代から推察してアメリカの青年が南の島を巡る話かと思ったら、逆だった。舞台はほとんどニューヨークである。
ただし、この話が書かれたのは核戦争を経た千年の未来だ。伝説の偉人の評伝である。だから古代史と現代史と神話がごっちゃになっている。たとえばアテネとスパルタが欧州を二分する大勢力なので、アメリカの支配者もこの二派に分かれて争っている。ドラッグ文化や発砲しまくる警察官という現代的要素に加えて、エドモン・ダンテスなど架空の人物までが登場する。

改変歴史に似ているが、微妙に違う。たとえば現代人が江戸時代を描こうと思っても、室町時代や明治以降の文化習俗が入り混じって変な話になってしまうだろう。その勘違いの可笑しさをSF的にスケールアップした作品だ。ところどころに千夜一夜物語を思わせる「話中話」の形式を取り入れている。ジョーンズは、投獄されたり諜報員としてスカウトされたり、奇妙な運命にもてあそばれる。ジョーンズは基本的に常識的で善人だ。だが、文明世界があまりにも狂っているので、旅路は紛争と逃亡の連続になる。

波乱万丈の冒険の裏に文明批評の苦みが隠されている。シェクリイにしては異色作かと思ったが、読み終えてみるといかにもなシェクリイだった。★★★★

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