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2016年09月22日06:38

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 かそかなる幻

『 かそかなる幻 ーー昼をすぎにけり。
     髪にふれつゝ 低きもの音 』

***
「私」(女性) は幻影を見た。

幻影? たしかに、それは幻影としか言いようがない。

秋の昼の陽の光は解析幾何学のように透明であったが、

しかし一瞬の翳りを「私」は、その光の中に見た。

その翳りは幻影となって、ふと「私」の髪にふれた。

「私」は驚いて振り返って見た。

だが、見えたものは透明な秋の陽の光ばかりだった。

ただ、 『低きもの音』 が 「私」 の耳の奥で、今も思い出したように響いている。

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