【モーガン・フリーマン 時空を超えて】
次回「パラレルワールドは存在するのか?」(5月13日(金)22時放送)
NHKEテレで毎週金曜日に放送されている【モーガン・フリーマン 時空を超えて】は、信仰を持つ者からすれば神仏の領域に、あくまで科学的なアプローチで迫ろうとする研究過程を見せられるとついついじれったくも思えてきます。
ただ、今日放送のテーマ「第六感は存在するのか?」にしても、現代科学が「意識」のメカニズムについて地道な実験に基づいた研究でアプローチしているところは興味深かったです。
特に触覚・味覚・視覚・嗅覚・聴覚。人間に備わった感覚は本当にこの五感だけなのか?という問題提起は、ほとんど仏教的なアプローチと変わらなくなってきています。
これまで迷信と思われてきた第六感が、最新の科学の注目を集めていること自体、霊的な現象を科学する入り口となるのではないでしょうか。
番組中では、興味深い実験結果がいくつも紹介されていました。脳や意識の研究が進むにつれ、視覚以外でもモノを見る手段があるのではないかというテーマでは、盲目の人をテストして、視力を失っても感覚的にまわりの視野を感じ取る能力があることと証明。人には視力以外の能力で、目に見えない何かを感じ取る能力の存在を示唆していました。
思考は脳を飛び越えるのではないか、人間には未来を予知する能力があるのではないかというテーマでは、様々な単純な予知能力のテスト結果を通じて、予知能力の存在の可能性を探っていました。
さらに大きな事件事故の発生直前に、必ず起こる乱数発生器が変調するという事象を通じて、"地球意識"の存在の証明まで、現代物理学がアプローチしているところがとても興味深かったです。
これまで、科学は目に見える時間や質量など計測可能な対象を基礎に発展してきました。けれども、これからの科学は、地球規模での磁場の研究や量子力学などをベースに、計測不可能な対象を証明していかなくてはいけないという課題に迫られ出したのです。
そこには、カント以来の、証明できなければ存在しないという従来の科学の定義を打ち破り、自由な命題から実験を重ねて法則を発見するという超過科学的なアプローチが可能になりつつあるというイノベーションが進行中ということに注目すべきでしょう。
さて来週は、いよいよ「パラレルワールド」がテーマです。
現実と同じような、もうひとつの世界は存在するのか?自分と同じような人間はいるのか?最新の科学がミクロとマクロの視点から迫るというもの。今週の予知のメカニズムでも少し触れられました。
もし、地球と違う運命の地球が存在するとしたら?自分と同じような人間が別の世界に生きている?私たちの住む宇宙以外に宇宙が存在し、衝突したら何が起こる?いわゆる「パラレルワールド」の存在の謎を解き明かそうとする奇想天外な学説を紹介してくれます。
謎の鍵を握るのは「粒子が複数の場所に同時に存在することが可能」だとする量子力学。小さいものが同時に存在することが可能なら、大きい「人間」も「宇宙」も同時に存在しうるのか?
この番組ならではの平易な解説で、パラレルワールドの概念が、分かりやすく掴めることでしょう。
http://www4.nhk.or.jp/P3452/x/2016-05-13/31/34525/1988004/
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