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2016年04月23日20:43

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執着・怒り・無智のカルマの現象化・浄化について

 カルマの現象化・浄化について、ヨーガ教室の生徒さんからメールで質問がありました。基本的な内容ですが、皆さんにも利益になると思い、回答と共に紹介したいと思います。



【質問】

 忍辱において、地獄のカルマが身口意において現れてくるのをぐっと堪えるとありますが、貪り、無智などのカルマはどのようにして私に返ってくるのでしょうか?
 忍辱においては、憎しみや怒り、つまり地獄のカルマの浄化に耐えることがよく言われますが、貪り・無智のカルマの浄化についてはあまり言及されていないので気になった次第です。

 私の教学不足により、すでに著書の中で先生が説いてくださっていることを重ねてお聞きしているならば、どうかお許し下さい。



【回答】
 
 それは基本的で簡単なことではありますが、文章にすると長くなってしまうので、簡潔にまとめてみますね。

 カルマの返り方や因と果の関係は実際は複雑かつ複合的で無数のパターンがありまが、簡潔に言うと、まずカルマが返ってくるというときのカルマというものには、大きく分けて二つあります。一つは他者に対して与えた影響が逆に自分に反射するように返ってくるというもの。もう一つは心の習性とその現象化というカルマです。便宜的に、前者を外的カルマ、後者を内的カルマといってもいいかもしれません。

 その観点から簡潔に書くと、例えば以下のようになるでしょう。

1−1 執着や貪りの外的カルマの現象化
 実際に執着によってものを盗んだり、人に嫌な思いをさせたことが過去・過去世にあった場合、それと同様の、または似たシチュエーションで自分も同じ目にあう。

1−2 執着や貪りの内的カルマの現象化
 
 1−2−1 一時的に強烈な執着や貪りの思いが出てきて、苦しめられる。この場合、それらの思いに引きずられずに正念を貫くことで習性が浄化されます。

 1−2−2 別パターンとしては、自分の執着を原因として様々なトラブルが起きたりして苦しみを経験させられる。この場合、正念によってそれらの苦しみに耐えつつ、正しい選択をしていくことで浄化されます。

1−3 別パターンとして、肉体の浄化として出る場合もあります。たとえば食物や物欲関係の執着の場合、胃腸や口などの痛みや病気や怪我として出たり、人情的な執着やプライド的な執着の場合、胸部に出るなど。

2−1 無智の外的カルマの現象化
 無智により、自分では気づかぬうちに人を苦しめていたり、何らかの影響を与えていた場合、自分も同様の目にあうなど。
 もちろんその場合、その相手に怒るのではなく、自分も同様のことをしてきたのだと反省すると同時に、相手に慈愛と感謝の心を持つことで、浄化されていきます。

2−2 無智の内的カルマの現象化

 2−2−1 根本的な無智の内的カルマが現象化する場合、たとえば修行する意味が分からなくなるとか、教えに疑念が出るとか、けがれを肯定したくなるとか、様々な倒錯した意識が出てきます。
 その場合、とにかくそういう魔的な自分の意識は無視して、修行をひたすら続ける。あるいは教え通りの身口意の実践を貫く。あるいは正しいダルマの教学を繰り返す。これらによって浄化されていきます。

 2−2−2 もう少し浅い意味での無智の内的カルマの現象化の場合、よくミスをするとか、勘違いをするとか、そういうことが多く起きるようになります。その場合、一つ一つを集中して正確に行うことを心掛けていくことなどで、浄化されていきます。

 2−2−3 別パターンとしては、すごく眠くなるとか、怠惰になるとかいう場合もありますね。この場合は、自分を奮い立たせて精進しようと努力することで、無智のカルマが浄化されていきます。

 2−2−4 また別パターンとしては、たとえば物事を曖昧にするカルマが強い場合、自分が曖昧にしたことでとんでもない目に合うなどして現象化することもあります。その場合、それを人のせいにせずに反省して、曖昧にする習性を改善しようと心がけることで、浄化されていきます。

2−3 肉体的に浄化が起きる場合、無智のカルマは左の気道と関係があるので、体の左側に集中的に症状が現れます。

 ついでに怒りについても軽く書きますと、

3−1 怒りの外的カルマの現象化
 怒りによって人を傷つける、悪口や攻撃的な言葉、暴力などは、そのまま逆に自分が誰かに同じことをされるかたちで返ってきます。

3−2 怒りの内的カルマの現象化

 3−2−1 一時的に強烈に怒りの心が出てきて、苦しめられる。この場合、それらの怒りに引きずられずに正念を貫き、慈愛や感謝、謙虚な心の修習に励むことで習性が浄化されます。

 3−2−2 別パターンとしては、自分の怒りを原因として様々なトラブルが起きたりして苦しみを経験させられる。この場合、正念によってそれらの苦しみに耐えつつ、慈愛、感謝、謙虚な心で正しい選択をしていくことで浄化されます。

3−3 肉体的に浄化が起きる場合、怒りのカルマは右の気道と関係があるので、体の右側に集中的に症状が現れます。また、左右に関係なく、体の様々な場所に、炎症性の病、あるいは痛みを伴う病や症状や怪我などが現れる場合もあります。
 また、激しい怒りは右側、冷酷な怒りは左側に現れる場合もあります。


 簡潔には以上ですが、実際には例えば怒りや執着や無智が混じったかたちでの、プライド、卑屈さ、慢心、我執、嫉妬心、批判心、その他さまざまなカルマや習性があるので、それらの現象化の多くは様々なわかりにくいパターンを取ることになります。

 しかしどのカルマがどのような形で現象化したにしろ、浄化の方法は、懺悔し、忍辱し、帰依と正念を保ち、正しい選択をとり続けるということに変わりはないので、まあ、どのカルマがどのように現れるのかということを考えすぎるよりも、いかなることが起きてもすべては神の愛によるカルマの浄化だと考え、正しい選択を貫いて正しく乗り越えて浄化しようと決意することが大事ですね^^

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