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2016年04月22日23:40

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モイツァ・エルトマン@王子ホール

久しぶりの王子ホールである。
「夢の中のミューズ」と呼ばれるソプラノ歌手モイツァ・エルトマンの二年ぶりとなる日本でのリサイタル。

モイツァ・エルトマン:ソプラノ
マルコム・マルティノー:ピアノ

01.R.シュトラウス:8つの歌(『最後の花びら』より)より、もの言わぬ花 Op.10-6
02.モーツァルト:すみれ K.476
03.R.シュトラウス:6つの歌より 花束を編みたかった Op.68-2
04.シューベルト:野ばら 0p.3-3
05.R.シュトラウス:8つの歌(『最後の花びら』より)より、サフラン Op.10-7
06.シューマン:6つの詩より、重苦しい夕べ Op.90-6
07.R.シュトラウス:6つの歌より、第1部 オフィーリアの歌
  ・愛するひとをいかに見分けよというのか Op.67-1
  ・おはよう、今日は聖ヴァレンタインの日 Op.67-2
  ・女はむき出しで棺にのせられ Op.67-3 
08.リーム:オフィーリアは歌う
<休憩>
09.ライマン:ハインリッヒ・ハイネの4つの詩による連作歌曲『オレア』第2曲、ヘレナ
10.R.シュトラウス:8つの歌(『最後の花びら』より)より、夜 Op.10-3
11.シューマン:6つの詩より追加、レクイエム Op.90bis
12.R.シュトラウス:8つの歌(『最後の花びら』より)より、万霊節 Op.10-8
13.シューベルト:万霊節の日のための連祷 D.343
14.R.シュトラウス:5つの歌より、私の漂う Op.48-2
15.メンデルスゾーン:6つの歌より、歌の翼に Op.34-2
16.R.シュトラウス:5つの小さな歌より、星 Op.69-1
17.ライマン:ハインリッヒ・ハイネの4つの詩による連作歌曲『オレア』第4曲、かしこい星たち
<アンコール>
18.モーツァルト:夕べの想い K.523
19.R.シュトラウス:明日の朝

今回は全編リート・プログラム。
シュトラウスを中心に、モーツァルト、シューベルト、シューマン、メンデルスゾーンを散りばめている。
ライマンやリームの現代作品を組み込んでいるのも彼女らしい。

09と17は伴奏なしの独唱。
07と08はシェイクスピアの詩(後者は英語の原詩)に曲を付けたもので、同じ内容となっている。

どれもが圧巻の歌唱だった。
澄んだ涼やかな声。繊細に感情の襞に分け入るかのように歌い分ける。
鬼気迫るオフィーリアには凄みがあった。
『すみれ』や『野ばら』といった超有名曲も彼女が歌うととても新鮮に響く。伸びやかな『歌の翼に』も良かったなあ。
素晴らしい歌手だ。二年ぶりに聴いてもその印象は変わらない。いや、その歌世界はさらに深みを増していたのかもしれない。
チャーミングな容姿とあいまって、リサイタルを聴く歓びを存分に味わわせてくれる歌手と言えよう。

清廉な声とは裏腹に、彼女の歌にはどこか狂気を秘めた危うさというようなものさえ感じる。
そこに抗い難い魅力を感じるのと同時に、底知れぬ奥深さを垣間見るのであろう。

歌に寄り添うようなマルティノーのピアノも好演。
細かいところまで神経の行き届いた伴奏で、モイツァも歌いやすかったことだろう。

なんにせよたっぷり楽しめたリサイタルだった。
次は再来年かな?

余談だが、今日もアウラのりねちゃん(菊地薫音)がホールでお勤めしていた。
開演を知らせる鈴を鳴らして歩いていたよ。
たぬ〜の元気な姿を見せることができて良かった。これでアウラのみんなにも伝わることだろう。
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