mixiユーザー(id:2615005)

2016年01月05日21:45

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∞(インフィニティ)/ハヤカワ文庫総解説2000

プライズ景品∞(インフィニティ)ちゃん。アキバで購入した。
フォトフォト
フォト
真っ白い肌と赤い目がまがまがしく、「ラセツとムクロ」と並ぶホラー系モジュールと呼ばれている。このフィギュアは動画のようなグロ風味は、まるでない。普通にかわいい。というか普通以上にかわいい。

・ハヤカワ文庫SF総解説2000
簡単なクイズをひとつ。
「二千冊を越えるハヤカワSF文庫の冒頭を飾った作品は何でしょう」

「さすらいのスターウルフ」作:エドモンド・ハミルトン
がその答えだ。スターウルフはハミルトン晩年の作なので、かなり意外だった。黎明期から途切れなくSFをフォローしている人には「そんなもん常識だ、アホ」と言われそうだが、皮切りがこの作品ということを本書で初めて知った。
実はたまたま自宅倉庫から発掘して読みかけているのだが、たしかに通し番号は1番だ。なんとなくキャプテン・フューチャーの後だと思っていた。

圧巻のリストである。「サンリオ文庫総解説」で大森望が「次はハヤカワ文庫総解説だ」と冗談ぽく書いていたが、実現したんだなあ。レーベルが消えてしまったサンリオとは違って、早川書房の自社出版物リストだから苦労は少なかっただろうが、それでも大変な労作だ。よくぞ出版してくれた。
最初の方は懐かしい作品がズラリと並んでいる。既読作の解説を読むだけでも楽しい。ページが進むほど馴染みのない作品が増えてくる。90年代以降は長大なミリタリーSFが幅をきかせてくるんだな。軍隊フィクションは「宇宙の戦士」と「のらくろ」だけ読んでおけば充分だ。新兵がシゴかれて一人前になる話なんて、ノーサンキューでございます。

とは言え、こういう本の醍醐味は未知の名作と遭遇できることだ。説明だけで腹いっぱいという本もあれば、猛烈に読みたくなった本もある。ジャック・ヴァンスは「竜を駆る種族」しか読んでいないが、ほかに単独作二冊とシリーズ五冊が出ている。ぜひ読まねば。大森望が亀井甲介名義で訳した「ミュータントタートルズ」のノヴェライズとか、ウィリアム・シャトナーが書いたハードボイルドなどの珍品は、存在自体が笑える。
執筆(解説)に小川一水・野尻抱介・山本弘といった現役SF作家が名を連ねているのが嬉しい。SFファンなら手元に置きたい一冊。★★★★★
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