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2015年08月15日07:16

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菩薩様

「この手、誰の手?」クイズの出題用に中宮寺 菩薩半跏像の手を再デザインをしていた際、シンプルな菩薩像のイメージが浮かんできてラフデザインをしておいたことを、昨日思い出して完成。
中宮寺の菩薩像は、アングルや光の当たり方などを変えて多くの作品を作ってきましたが、さらに新たな作品が生まれました。ここまでシンプルにすると、切るのに5分とかかりません。クイズの副産物で、嬉しいことです。
文化庁の登録は「菩薩半跏像」ですが、寺伝では「如意輪観音」、地元では「ミロクさん」と呼ばれ、いくつもの呼び名をお持ちです。

西村公朝氏の本の中に以下のような興味深い記述があります。
菩薩像は、頭部、胴、手、足など本体だけでも11の部材で構成、それらが1本の樟材から複雑な木取りがされて、矧ぎ付けられている。そして、千年を超えても緩みもなくしっかりくっついている。もしかしたら接合面には、見たこともないホゾが施されているかも知れない。
同時代に像造されたもっと大きな百済観音や救世観音は樟の一木造りで、この像も一木でできたはず。
推測するにこの樟材が、特別の場所にあった木、尊い方が植えられた木、あるいは神木・霊木として信仰的に尊い木材だったのではと。

先人の匠の技術に感服すると共に、仏像にまつわる謎に面白さを感じます。

また、現在は濡れたように黒く美しく光っているが、この色は下地に塗られたものであって、像造当時は色鮮やかに彩色され、豪華な宝冠、瓔珞、腕釧などで飾られていた。

ともあります。これにはちょっと想像も付かないですし、逆に想像したくない気持ちです。

久々に菩薩様向かい合ったので会いに行きたくなりました。

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