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2015年08月13日23:16

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幽霊画廊�供�ヴァニラ画廊

今日はまず秋葉原で用を済ませ(この件についてはいずれまた)、久々に銀座に向かった。
目的はお馴染みヴァニラ画廊。
この画廊は日本のアンダーグラウンド・アートの殿堂と言っても過言ではあるまい。

現在ここではいかにも夏向きの企画展が開催されている。

「幽霊画廊�� -恨みのあやかし八丁目-」
http://www.vanilla-gallery.com/archives/2015/20150803a.html

八丁目というのはヴァニラ画廊が銀座八丁目にあるからだろう。
狭義の幽霊ではなく、妖(あやかし)を含めた広義の幽霊であろう。
力作揃いである。

やはり今回の企画の顔とも言える所伸一氏の大作が印象に残る。
カラフルな色使いの中でおどけたような妖怪たちが生き生きと描かれている。

そしてどうしても足が止まってしまうのが三代目彫よし氏の生首画だ。
風呂敷に包まれた生首。その隙間から片目だけが覗く。結び目には鳥が止まり、桜の花びらが舞い落ちる。墨で描かれた中で血だけに色が付いている。これは絵具ではなく本物の血液で描かれている。赤黒いその色合いや生々しさは絵具では出せぬものであろう。
おそらく今回の展示作品の中でいちばん恐ろしいものだ。目が怖い。それでいながら得も言われぬ詩情が漂う。恐ろしくも美しい。目を離せない。絵に囚われているかのような感覚。
名前からわかる通り、作者は刺青の彫師である。刺青の下絵として墨で絵を描き、そのほかにも幽霊画や生首画を多く描いている。

立体作品では山下昇平氏の作品がいい。彼もヴァニラ馴染みの作家である。

月岡芳年の作品も1点展示されていた。
初摺りではないのだろうが、かなり発色は良いようだ。

そして特別展示の怨霊能面4点が強烈だった。
観世流能楽師の谷本健吾氏所蔵の作品だそうで、実際に舞台で使われるもののようだ。
ずっと見ていると魂を吸い取られていくような気がする。

なかなか見応えのある展示だった。

もうひとつの展示室Bでは、「The Styx」という企画展になっている。
http://www.vanilla-gallery.com/archives/2015/20150803b.html

シリアスながらポップ。
そんな作品が並ぶ。しかしどれもが死を連想させる。
それもそうだろうStyxとは三途の川のことである。

球体関節人形が数点あった。作者は二人いるのだろうか。
興味深い作品ではある。

日本における球体関節人形は美しさと醜さとの相反する要素を包含することで発展してきた。
それはおそらくベルメールの人形作品による影響から出発しているからであろう。
エロティックかつグロテスク。
そうした人形作品は実は数年前から飽和状態にあった。
そんな中から新しいスタイルを生み出そうという動きがあるのは注目すべきであろう。もちろん先輩たちの作品のクオリティには及ばないかもしれないし、自分の好みには合わないということもあるのかもしれないが。

ネクロ氏による動物のホルマリンづけ作品は良くも悪くも強烈な印象を残す。
剥製を使ったものもある。
こうしたものがアートかどうかという点については議論の余地があるのかもしれない。

さて、9月14日から10月3日まで恒例のヴァニラ画廊コレクション展が開かれる。
ヴァニラの看板となる作家の作品が勢揃いするのだ。
ディレクター女史が出来上がったばかりのフライヤーをくれた。
展示作家を見ると今回はずいぶん顔ぶれが変わっているように思う。そんな中で少女主義的水彩画家たま女史が変わらず含まれているのは嬉しい。彼女は紛れもなくヴァニラの看板作家なのである。
来年の春に個展を控えているので旧作の展示となるそうだが、どの作品が来るのか楽しみだ。
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