何故だろう、突然ダイアナ・ロスを聴きたくなった。
こういうのは理屈ではないのだろう。
数日前はパンテラで、昨日はオーネット・コールマンだった。
パンテラはBABYMETALがらみで、オーネットは昨日訃報が入ったからだろう。
ダイアナ・ロスについては理由が見つからない。
しかもうちにはCDがない。いや、探せばベストくらいはあるのだろうが、探すのが手間である。しかも仮に探し出したとしても私が最も好きな曲は入っていない。
ダイアナ・ロスのアルバムを持っていたのはLPでだったようだ。このあたりが混乱している。
その曲は『Summertime』という。
もちろんガーシュウィンの曲ではない。カナダのシンガーソングライター、レナード・コーエンの曲である。
しっとりとしたバラードでダイアナ・ロスの声にピッタリだ。
ベスト盤にもほとんど収録されない隠れ名曲という位置づけだろうか。
実はこの曲、ドラマの中で使われていたことがある。
明石家さんまが主演の『心はロンリー気持ちは…』というドラマなのである。一話完結の不定期の恋愛ドラマで、その6回目だったか。黒木瞳がヒロインでかとうかずこや賀来千香子も出ていたような気がする。
特に興味があったわけではないのだが、職場の合宿のときに周りに流されてたまたま見たのだ。ダイアナ・ロスっぽいなとは思ったのだが、劇中に出てくるジャケットに騙された。
今ならネットですぐに調べられるのだが、あの頃はそんな時代ではなかった。結局たまたま買ったダイアナ・ロスのアルバムに入っていたのだ。
これが入っているアルバムは1987年の『Red Hot Rhythm And Blues』というアルバム。シュープリームスから独立して、ソロとしては17枚目くらいのアルバムになるのだろうか。
この時期のダイアナ・ロスは特によい。
バックも打ち込みではなく、思いがけない名手たちが務めている。そういうのも楽しみなのである。
ダイアナ・ロスはソウル界の女王とでも言うべき存在なのだが、あの時代はまだソウルだブラック・コンテンポラリーだという明確な線引きはなかったような気がする。
それがいつか白人が歌えばポップスやAOR、黒人だとソウル、というふうになってきた。
彼女はそういう枠を超えているように思う。
たとえばホイットニー・ヒューストンに代表されるようなボディのしっかりしたパンチの効いた声ではなく、かといってハスキーな声でもない。繊細で心地いい声なのだ。
少しボリュームを絞れば、酒にとっても合う。
アップテンポの曲でもやかましくないのだ。
日本では今井美樹主演のドラマ『想い出にかわるまで』の主題歌になった『If We Hold On Together』が有名かな。このドラマは見ていたな。
というわけで、『Red Hot Rhythm And Blues』をゲットしてきた。
今聴いてもやはり良い。
この時代はいい曲が多かった、と改めて思う。
なにより音楽が丁寧に作られているという印象なのだ。
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