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2015年06月04日23:02

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すんげえ女子高生だわさ

ワールドツアーの後半戦が始まっている。
ドイツで二回のフェスをこなし、ストラスブール(フランス)とチューリッヒ(スイス)のワンマンを終えたところである。この後はボローニャ(イタリア)とウィーンでのフェスがあり、21日のマクハリ(ニッポン)で一段落といったところだろうか。
強行軍である。
ライヴをやって移動してまたライヴ…。
女子高生がこなすスケジュールとは思えない。三姫だけでなくチームBABYMETALの体調が心配である。
なので神バンドのメンバーの楽しげなツイッターを見ると安心する。彼らが元気なことに安堵するのはもちろんだが、彼らのツイートには姫たちが元気であることが窺えるからだ。
海外では三姫+神バンドでBABYMETALと認識している人が多いようだ。私もそう思う。

ドイツはフェス自体の集客が芳しくなかったようだ。
ベビメタのステージでも一見盛り上がっていないかに見える。アクションを起こすこともしないし、キツネサインもまばらだし、シンガロングすることもない。アンチには攻撃の材料となったようだが、受け入れられなかったわけではないのだ。フェスなのだから気に入らなければ出ていけばいいわけで、それなのにみんな残っていたということは彼らは楽しんでいたのであろう。それにみんな小刻みに揺れていて真剣に聴いているということは伝わってくる。
ドイツはYouTubeなどの動画サイトの閲覧に規制をかけているのだそうだ。それゆえ情報が届かないし、発信もできない。今回フェスに集まった人々はベビメタについては初見に近かったのではないだろうか。「なんじゃこりゃあ!」と衝撃を受けて固まっている、そんなふうにも見える。
終演後に物販は完売になったそうだ。終演後ということで彼らがベビメタを楽しんでいたということがわかる。
スタッフはドイツを重要視しているのかもしれない。8月末のレディング・フェスの前にフランクフルトとベルリンでの公演が追加になった。

ストラスブールでは大いに盛り上がったらしい。三姫が下がった神バンドのソロコーナーでは、肩車をされたおねえさんがトップレスになるというハプニングが起こった。ご丁寧に胸には「BOH」とペイントされていたそうだ。BOHとは神バンドのベーシストのこと。
メタルのライヴでは珍しくないことのようだ。確かにモトリー・クルーのライヴでは胸をぺろ〜んと出しているおねえさんがいっぱいいて映像にバッチリ映っている。
ベーシストのファンだということもあったろうが、三姫が下がっている時を狙う気遣いもあったのだろう。そのときの動画もUPされているが、さすがにURLは貼れない…。

チューリッヒでの盛り上がりは凄まじかったようだ。アンコールは地鳴りのようだったという。
スイスでの初ライヴとしては上々だったのではないか。体調維持が心配される中、SU-METALの歌唱は絶好調だったそうだ。

そして次は初めてのイタリア。
プログレ大国という印象だが、メタルはどうなのだろう? ラクーナ・コイルとラプソディ(現ラプソディ・オブ・ファイア)くらいしか知らないのだが…。
楽しみではあるが、ちょい心配でもある。

日本語の曲、それも言葉遊びやオタク系専門用語やギャル語のようなものまで駆使しているのに、何故海外で、むしろ日本よりもウケているのか。
『4の歌』は言葉遊びのナンセンスソングだし、『ヘドバンギャー!!』はバンギャを歌ったライヴの専門用語いっぱいだし、『ド・キ・ド・キ☆モーニング』は少女言葉が満載だ。
すでに翻訳が出回っているのだろう。
確かにSU-METALの明瞭な発音は日本語の美しさを伝えやすいというのもあるだろう。
しかし、海外でこそYUIMETALとMOAMETALの二人の存在が大きかったのではないかという気がしている。
かつて私は彼女たちは踊っているのではなく演じていると書いたことがある。もっと細かく見ると、言葉の視覚化なのではないかというふうに思う。SU-METALの言葉がダイレクトに伝わる日本人ではそういう見方はピンとこないかもしれないが、日本語が伝わりにくい海外ではYUIMETALとMOAMETALのアクションが曲の意味を伝える大きな要素になっているのではないだろうか。
初めは「両脇いらない」とか「何の意味があるの」という印象を持つのだが、そのうちに彼女たちなくしてベビメタはありえないと思うようになる。それは単に二人が可愛いからとかダンスがキレているからとかということではなく、彼女たちが身体全てを使って曲を表現していることに気付くからであろう。
歌と演奏に身体表現を合わせたということでもベビメタは斬新である。もちろん歌いながら踊る(あるいは踊りながら歌う)という音楽はたくさんある。しかしダンスがこれほど曲と不可分の関係にあるものはかつてなかっただろうと思うのだ。

YUIMETALとMOAMETALはさくら学院創成期からのメンバーでいちばん小っちゃい同期生としてペアで扱われることが多かったと聞く。
親友でありライバル。お互いがお互いをそう思っているようだ。
とあるインタビューで二人で合わせることは難しくないかという質問に、なんとなく合っちゃうんだよね、と答えているらしい。なんとなく合っちゃう、さりげないその言葉はお互いに切磋琢磨し合う不断の努力の上に成り立つものであろう。合わせようとすれば合ってしまうくらいお互いをよくわかっているのだ。そこに至るのは容易なことではあるまい。

もちろんSU-METALの歌の圧倒的な存在感があってこそのベビメタであることは論を俟たない。
実際のところは彼女の歌はまだ粗削りである。上手く歌おうとかきちんと整えてとか技巧を凝らすとか、そんなことはおそらく考えていない。ただ歌を伝えるということのみを考えている。
たぶんSU-METALの歌がオジサンを涙させるのはそこであろう。
想いを伝える。
本来歌手が最も大切にしなければならないはずなのに多くの歌手が忘れてしまっていることを、小手先のテクニックを弄さず、衒いなくストレートにぶつけてくる。
その真摯さに打たれるのだ。
SU-METALよりも上手い歌手はたくさんいるだろう。ただ彼女ほど心に響く歌を歌える歌手はそうそういない。
稀有な歌手と讃えられる所以である。
ちなみにSU-METALと比べると分が悪いのは否めないが、YUIMETALもMOAMETALも歌えるアイドルくらいには上手い。

そしてそうした歌唱と身体表現が彼女たちの全力のパフォーマンスにより尋常ならざる昂揚感を発するのである。
彼女たちだって80%の力でやればいいことはわかっているだろう。そのくらい余裕を持った方がいいパフォーマンスができる。少なくともSU-METALの歌唱はもっと安定するはずだ。しかしどうも彼女たちはステージに上がると120%の全力でやらないと気が済まないようなのだ。まるで限界を超えるということを自らに課しているかのように。
ベビメタのステージを初めて見た人が持つ「なんだかすげえ」という感覚はおそらくそこから来ている。
最初の頃は持ち歌の『ド・キ・ド・キ☆モーニング』と『イジメ、ダメ、ゼッタイ』の2曲をやるだけでかなり疲弊したという。そして曲が増えるたびに振り付けの難度は増していくばかり。その結果、彼女たちの筋肉の付き方はまさにアスリートのそれである。

ワンマンライヴを終えての疲労は想像を絶するものであろう。
それでも
「今日も限界超えたね」
「うん、でもまだまだいける」
「私たちはこんなもんじゃないよね」
なんてキャッキャ言ってそうな気がする。

かつて私はベビメタは永続的な活動が望めないと思っていた。それは間違っていた。
最初私はYUIMETALとMOAMETALは童女の役割だろうと思っていたが、それも正しくはない。
両サイドが成長したらバランスが崩れるのではないか。それはいらぬ心配だった。
もはや二人はSU-METALと身長もそう変わらなくなってきている。
心身ともに成長し、三人それぞれの個性が明確になり、美少女ぶりにも磨きがかかり、なによりパフォーマンスが大きくなることでより迫力を増した。
絶頂時に潔く散るのも美しいと思っていたが、ベビメタのピークはまだまだ訪れていない。彼女たちのポテンシャルは底知れないのだ。

しかしなあ、海外ツアーに出るので学校をお休みします、ってすんげえ女子高生たちだよなあ。。。
願わくは普通の女子高生としての生活も楽しんでほしいと思うのだが、無理なのかな。
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