今年になって初めて銀座に出かけた。
最近は休みの日だと有楽町ではなく東京駅から歩くことにしている。八重洲口から出ると、休日は人が少ないし、銀座に近づけばあの目抜き通りは歩行者天国になる。
銀座もブランド・ビルばかり多くなってしまい、かつての風情はなくなりつつあるが、それでも銀座はどこか特別という感じがする。
今は足が遠のいてしまっているし、一軒は閉店してしまったので、銀座に行きつけのジャズ・クラブがあるとは言えなくなってしまった。その代わり、よく行くホールはあるし、馴染みの画廊もある。
今年最初のアート関連はヴァニラ画廊から。
松坂屋裏の古いビルの一室、アンダーグラウンド・アートの坩堝。
今はコレクション展「Condensed Vanilla」が開かれている。
昨年のヴァニラの活動を俯瞰するような内容で、この画廊がどんなコンセプトを持っているのかよくわかる展示になっている。ただし、今回は18歳未満は禁止。つまりそういうものもあるというわけだ。たまにそういう制限があることもある。
合う合わないというのはあるので、全てが素晴らしいとは言えないのだが、心に残るものは少なくない。それぞれの作品が独特のオーラを放っている。ギラギラしていると言ってもいい。得体の知れないパワーのある作品が多いということで、作者が自らの内面と対峙した結果ゆえの力なのだろうと思う。
どんな中に入っても個性的なのが少女主義的水彩画家たま女史の作品だ。一見メルヘンチックでドリーミーな雰囲気からヴァニラにあっては異質な感じを受けるが、その甘美なヴェールの奥には実に恐ろしげなるものが潜んでいるのだ。
さすがヴァニラを代表する作家である。
福山フキオ氏の描く少女も印象的だ。瞳に中に宇宙を宿す。昨年大晦日に完成したホヤホヤの新作。
須川まきこ女史の描くペン画も良かった。エロティシズム漂う中、一緒に描かれた愛敬のある動物に味があった。
初めて見たラブドール(昔でいうダッ●ワイフ)には驚いた。着物を着ていたので裸ではないのだが、「バスト大」だそうだ。
ダッ●ワイフのイメージとは大きくかけ離れている。本当に愛らしいのだ。リカちゃんやバービーよりもずっと可愛い。二次元に恋するのがアリならば、この子たちに恋をするのも不思議なことではないような気がする。コンピュータ仕掛けで動くようになり、知能や感情を司ることができれば、生身の女の子との乖離は限りなく小さくなるのではないだろうか。
そんな怖さを感じるとともに、そういう近未来が見えるような気もした。
というわけで、なかなか深い展示会だった。
ディレクターの田口女史からいろいろ興味深い話を聞くこともできた。
画廊を出て大通りに出ると、そこは陽の光に溢れた世界。
どちらが本当なのだろう?
「うつし世はゆめ、よるの夢こそまこと」という乱歩の言葉を思い出す。
彼岸と此岸をつなぐ場所、ヴァニラはそこにあるのかもしれない。
ええと、おバカ日記は後ほど書きます。。。
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