北上していた台風18号の進路が東に逸れたため天気は大崩れしないだろうと安心していたのだが、台風17号の動向が気になる中で9月28日(金)の朝に仙台に旅立った。
仙台クラシックフェスティバル2012、略してせんくら、仙台の街がクラシック音楽一色に染まる3日間。今年で7回目、われわれは4回目の参加である。
昼前に仙台に到着。
霧雨混じりの曇り空。
ホテルに荷物を預け、地下鉄で定禅寺通りへ。
まずは腹ごしらえ。仙台に来たらまずここ。定禅寺通り沿いの「kakiya」という小さな店。
その名の通り牡蠣の店である。ここの牡蠣丼ランチが美味いのだ。
4年前に初めて来たときにたまたまたぬ〜が見つけて、入ってみたら大当たりだった。それ以来、ここに来なければ始まらないというふうになっている。オプションで付けられる生牡蠣がクリーミーで美味。ただ、今回は牡蠣フライが品切れで、その代わりに牡蠣のクリームコロッケを試してみた。これが牡蠣の風味がほんのりと香る上品な味。牡蠣が主張し過ぎないあたりが奥床しくてよい。熱々で口の中を火傷してしまった。
で、あたりを散策して、再び地下鉄に乗って最初の会場に向かう。
【遠藤真理@青年文化センター交流ホール】
〜 名曲でお贈りする情熱のチェロの調べ 〜
遠藤真理:チェロ
越知晴子:ピアノ
01.リスト:愛の夢 第3番
02.グラナドス:12のスペイン舞曲より、第5番『アンダルーサ』
03.ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 作品19
自由席なので開場前に並ぶのも楽しみのうちと思うことにする。
世間的には平日なのでやや空席が目立つか。それでもなかなかの入りだった。
公演タイトルから名曲集かな、と思っていたのだが、ラフマニノフのチェロ・ソナタという大作が用意されていた。
聴いたことはあるはずなのだが、記憶に残っていない。
それがどうして、いい曲じゃないか。
ラフマニノフらしくピアノが充実しているし、メロディックにチェロを鳴らすように書かれている。ロマンティックで情熱的な作品だ。
真理ちゃんのチェロの鳴りがいい。もともとよく歌うチェロなのだが、このところ力強さが備わってきている。ピアノも力演。
最前列で聴いているとチェロの低音で足元が震える。そうしたものも含めて音圧が凄い。
ちなみに譜めくりはせんくらコミュの管理人さん。お疲れさまでした。
初っ端は軽いところでと考えてたのに反してヘヴィなプログラムだったが、大満足だ。
まずは幸先のいいスタートを切ったぞ、と。
【曽根麻矢子@青年文化センター・パフォーマンス広場】
〜 コレット、バルバトル300年前のフランス・バロックに酔う 〜
曽根麻矢子:チェンバロ
01.コレット:クラヴサンのためのディヴェルティメント『海戦の勝利』より、『花火』
02.ダカン:クラヴサン曲集第1巻 組曲第3番より、ロンドー『かっこう』
03.F.クープラン:クラヴサン曲集第3巻 第14オルドルより、『恋の夜うぐいす』
04.ラモー:めんどり
05.L.クープラン:組曲ニ短調より
06.バルバトル:クラヴサン曲集第1巻より、ラ・ドゥ・カーズ/ラ・デリクール
07.ロワイエ:ロンドー『愛らしい人』
08.A.L.クープラン:ロンドー『勇敢な人』
<アンコール>
09.ラモー:未開人たち
チェンバロの調律に時間がかかり、開場が5分遅れ。結局調律が終わらずに開演も5分押し。
曽根さん、ちょっとムッとしてた、かな?
でもそれはそれ。演奏を始めたらブッ飛び快演のオンパレード。
聴いたことのない曲が多いが楽しめる。曽根さんの演奏は人を引き付ける力がある。
相変わらずカッコいいね。
チェンバロは一昨年と同じ、宮城県在住の製作者が作ったものだと思う。
ロココ風の絵が描かれていて、見た目も優雅な楽器である。
終演後はチェンバロの回りに人が集まっていた。やはりチェンバロは珍しいのだろう。
われわれの初日はこの2公演でおしまい。
この後の1966カルテットに惹かれるものはあったのだが、曽根さんと話をしていては間に合わないだろうということで、計画段階で断念していた。
すると案の定、前のサイン会の松田理奈嬢が長引き、曽根さんの登場が遅れてしまった。
もちろん、これは理奈嬢は全く悪くない。スタッフが気にしているのをよそに、話を切り上げなかった輩がいたのだ。余裕があるときはいいが、空気を読めよ。
宿に戻ってチェックインを済ませ、夕飯に出かけた。
宿の近くのお馴染みの居酒屋「周平」。安くて美味いのでいつも混んでいる。中途半端な時間なので難しいかなと思っていたのだが、やはり満席。裏手にあるもう一軒を紹介してくれて、そちらに向かう。昨年仙台在住のマイミクさんご夫妻に連れて行ってもらったところである。
刺身の盛り合わせなど諸々を楽しむ。
いくら東京はものが豊かだといっても、魚介類は敵わない。高級なものは東京にも行くのだろうが、庶民に手が届くものでは勝ち目がない。
ミノダイというのが美味かった。大好きなホウボウも良かったし、サンマもさすがの鮮度。最近でこそ東京でもサンマの刺身が食べられるようになったが、やはりサンマは鮮度勝負だなと思う。
名物らしい「べろ大根」というのがあって、牛タンと大根のおでん風煮込みなのだそうだ。これが美味かった。大根がでかいのなんの。大根はカラシで、牛タンはワサビで食べさせる芸の細かさ。
流行るのもわかる。
料理は美味いし、酒も豊富だし、店員もきちんとしている。さらに安い。
というわけで、一日目終了。
いつも行動パターンが同じだなと思いつつ、年に一度だから仕方がないのだ。
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