昨晩、ピーター・ハミルのソロ公演4daysのうち、3日目に行ってきた。場所は新宿のピットイン。
今回は4日間全てテーマが異なる。
3日目の今日はヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレイター(Van Der Graaf Generator、略してVDGG)の曲のみを演奏ということになっていた。
ちなみに、1日目は「もしもピアノがなかったら」つまりギターのみ、2日目は「もしもギターを持ってくるのを忘れたら」つまりピアノのみ、そして最終4日目は「もしもこれが人生最後の公演だったら」ということになっている。要はセットリストは各日毎にガラリと変わるということだ。
VDGGはヨーロッパで絶大な人気を誇ったグループ。英国プログレ界の奥座敷とも言える。ハミルはそのリーダーでもある。
3日目を選んだのは、馴染み深い名曲の数々がソロでどう再構成されるのかとても興味があったからだ。
ピーター・ハミルという人の一般的認知度は日本では著しく低い。しかし、彼から影響を受けたとされるシンガーにはビッグネームが多いのだ。たとえば、デヴィッド・ボウイ、ピーター・ガブリエル、ジョン・ライドン、ブルース・ディキンソンなどなど。ロックのメインストリームはもちろん、パンクやメタルまで、その影響範囲は驚くほど広い。
セットリストは以下の通り。
01.My Room
02.The Siren Song
03.Darkness
04.Every Bloody Emperor
05.Scorched Earth
06.Masks
07.Out Of My Book
08.After The Flood
09.The Sphinx In The Face
10.The Habit Of Broken Hearts
11.When She Comes
12.House With No Door
13.Nutter Alert
14.Still Life
<Encore>
15.Afterwards
01〜05、12〜14がピアノ。
06〜11と15がギター。
VDGGクラシックスが生まれ変わる様には戦慄を覚えた。
全くの別物として捉えるべきだと思う。曲自体が素晴らしいものであることを再認識。逆説的な言い方になるが、VDGGのバンドとしての音楽性の懐の深さを思い知らされたとも言える。
ピーター・ハミルほど「年を取って丸くなった」という言葉が似合わない人はいないのではないかと思う。表現者としてとんがっている。髪は白くなったが、年老いてなおカッコいい。声は全く衰えず、ドラスティックな歌唱は変わらない。70年代に書かれた曲が今でも強力な説得力を持っている。
まさしくロック。これこそロック。ロックはスタイルではなくスピリッツなのだ。
『Still Life』をようやく生で聴くことができた。VDGGで最も好きな曲だ。
一昨年のVDGGでも、昨年のソロでも、私の行った日のセットには乗らなかった。
これだけでも行った甲斐があるというもの。
最近はクラシックのコンサートに出かけることが多かった。
しかし、この内的衝動を掻き立てられるような感覚はロックならではのものだと思う。
アコギ一本、あるいはピアノだけでもロックはロックたりうるのだ。似非ロックのはびこる昨今、ホンモノのロックに触れられる機会は貴重である。
もっとも、彼は自分の感じるがままに音楽をやっているだけなのだろう。
ゆえに孤高なのである。
しかし、ステージを下りると一転してきさくなオジサマになる。
バンドとしてのアルバム製作も順調に進んでいるらしい。
来年くらいにリリースされるとして、再来年にはバンドとしての来日を期待したいものだ。
写真左は今回のチケット(2枚ぶん)。
中央と右はサインをしていただいたソロ・アルバムのジャケット。中央は3枚目の『The Silent Corner And The Empty Stage』(1974年)、右は『Over』(1977年)。
昨年の公演は…
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1182671811&owner_id=3696995
一昨年のVDGGの公演は…
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=854185227&owner_id=3696995
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