mixiユーザー(id:2615005)

2010年06月27日23:13

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イスラム関係書二冊

イスラム教に関連した本を二冊ほど。

・イスラム ものしり事典 著・紅山雪夫
著者は1927年生まれだ。家に両親のどちらかが買ったインド観光の古びた本があり、この人の著書だった。子供のころ異国への憧れを抱きながら何度も読み返したものです。珍しい名前だったので印象に残ってました。数十年ぶりで旧知の名前に出会って、思わず購入した。

二十代の若い連中もこの本を読むだろうから、丸ごと三世代にわたる息の長い書き手ということになる。ノンフィクションでこういう人は珍しいのではないか。

挑発的なタイトルで曳こうとする最近の低俗本とは対照的に、淡々とした生まじめな語り口である。イスラム教の成立から現代に至るまでをわかりやすく解説してあって、たいへん勉強になる。恥ずかしい話だが、スンニ派とシーア派の違いが初めて理解できた。
「日本人はイスラム世界を欧米人の色眼鏡を通して見ている」という指摘には、全面的に賛同したい。白くもないくせに白人目線の日本人が多いことには、日ごろからウンザリしている。
上品な抑制のきいた文章だが、パレスチナ問題を語るときだけ激しい口調になる。やっぱりイスラエルとアメリカは地上から消えるべきだ。

イスラムの入門的解説書としてお勧め。昔ながらの日本人インテリて、TVやネットで育った世代より遥かに国際人なんだなあ。もちろん全員ではないけれど。★★★★

・世界のイスラムジョーク集 著・早坂隆
ルーマニアの浮浪児に関する気合の入ったルポを書いた人だ。
本作はアラブ世界で話されているジョークを収集したもの。考えオチのような高度な笑いが多く、なかなか楽しめます。★★★
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