やっとかめ、とは名古屋弁で「久しぶり」という意味なのだそうだ。
聴くのは昨年に続き二度目である。二度目があったということはそういうことだ。
しかも同じ日、同じ場所、同じ指揮者だ。
昨年のメインはドヴォルザークの『新世界より』だったが、重心の低い演奏で感心した。
吉崎理乃&やっとかめ室内管弦楽団
吉田薫子:ヴァイオリン *
ちなみに「吉崎」は「𠮷��」が正しいようだが、本人がXで「吉崎」を使っているので、そうさせていただく。
漢字って難しいね…。
01.ブラームス:大学祝典序曲 Op.80
02.ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77 *
ec.エネスク:吟遊詩人(幼き頃の印象 Op.28 より)*
<休憩>
03.シベリウス:交響曲 第1番 ホ短調 Op.39
挨拶代わりの大学祝典序曲。
堂々とした演奏。
ブラームスの曲はたいてい好きなのだが、このヴァイオリン協奏曲だけはどうも相性がよくないようなのだ。
それが今日は楽しく聴けた。
独奏ヴァイオリンはしっかりした音でなかなか聴かせる。高音がやや尖っているようにも感じるが、それも個性ということだろう。
テンポはややゆったりめだったか。弾いているときの姿勢もいい。
オケともうまく噛み合っていたように思う。
指揮者と志向が一致していたのだろう。
ソリスト・アンコールはエネスク。
攻めてるな。
これがホントにいい演奏だった。ポテンシャルを感じるには十分だった。
吉田薫子、このヴァイオリニストの名前は覚えておこう。
後半はシベリウスの1番。
7曲の交響曲の中ではおそらく聴く頻度がいちばん少ない。
3番以降のシベリウスらしい斬新な曲に比べると、普通っぽいという感じがするからだろうか。
もちろん普通の作曲家であればこれがものにできれば代表作となるであろう代物ではある。
ロマン派っぽいシベリウスもいいではないか、最近はそんなふうに思う。
いい曲である。それなのに傑作とまでは言われないシベリウスってどうよ、と思ってしまう。
それだけ凄いということだが…。
あと、この曲はハープが活躍する。ハープが使われるのはこの曲と6番のみである。
健闘していたと思う。いや、なかなか立派な演奏だった。
北欧の涼やかさというよりは、もっと熱い演奏だったけれど。
しっかりシベリウスの音が出ていた。
この吉崎理乃という指揮者は意外に重心の低い演奏を組み立てるようだ。
結果堂々とした足取りに聴こえ、オケの力を無理なく引き出すことに長けているように思える。
今月末にもう一度彼女の指揮する演奏を聴く。
マーラーの6番で期待が募る。
そして来年の「やっとかめ」も楽しみにしていよう。
また同じ日に同じ場所で同じ指揮者で、と決まっているようだ。
8月11日は空けておくよ。
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