このメンツを見たら、迷うことなくチケットを取るだろう。
友理枝ちゃんとのデュオならそう珍しくはないが、そこに真理ちゃんが加わるとなると、一気にレア度が高まる。
小林沙羅:ソプラノ(S)
遠藤真理:チェロ(Vc)
三浦友理枝:ピアノ(Pf)
※ 特に記載のないものは、S、Vc、Pfのトリオ
01.宮沢賢治:星めぐりの歌 S、Pf
02.加羽沢美濃(小林沙羅/詞):月夜の祈り S、Pf
03.ヴァヴィロフ:カッチーニのアヴェ・マリア
04.ロイド・ウェーバー:ピエ・イエズ(レクイエムより)
05.ドビュッシー:月の光の降り注ぐ謁見のテラス(前奏曲集 第2巻 第7番) Pf
06.ヴィアルド:星
07.プレヴィン:ヴォカリーズ
08.ドヴォルザーク:月に寄せる歌(オペラ『ルサルカ』より)
<休憩>
09.R.ロジャース(加藤昌則/編):サウンド・オブ・ミュージック メドレー
10.バーンスタイン:ドリーム・ウィズ・ミー(ミュージカル『ピーターパン』より)
11.バーンスタイン:サムウェア(ミュージカル『ウェストサイド・ストーリー』より)
12.アーレン:虹の彼方に(ミュージカル『オズの魔法使い』より) Vc、Pf
13.中村裕美(中原中也/詞):子守唄よ
14.レーガー:マリアの子守歌(素朴な歌 Op.76 より)
15.ブラームス:聖なる子守歌(2つの歌 Op.91 より)
16.モンサルバーチェ:鳥の歌のマドリガル
<アンコール>
17.マスネ:エレジー
18.小林沙羅(小林沙羅/詞、中村裕美/編):えがおの花
19.下総皖一(権藤はなよ、林柳波/詞):たなばたさま
前半は月や星さらに祈りをテーマに、後半はミュージカルと子守歌をテーマにしている。
3人でリハーサルを重ねながらアレンジを決めていった曲も多かったらしい。
ちなみに沙羅ちゃんと真理ちゃんが共演するのは初めてなのだそうだ。
沙羅ちゃんの発声は自然で、それゆえにどんな言語だろうと違和感を覚えない。
今日は8か国語を歌ったそうだが、どれも自然に耳に入ってくる。
声量は申し分なく、しかも繊細でチャーミング。
純正クラシックもミュージカルも巧みに歌う。技巧を感じさせないのでナチュラルに響く。それが凄まじい技巧であることはもちろんだが。
とにかく説得力がある。説得力はあるのだが、押し付けがましくないので、聴いていて心地よい。
まず最初に友理枝ちゃんのピアノを聴いて驚いた。
透明度の高い高音の美しさ。彼女は彼女ならではの音を持っていることに改めて驚かされたのだ。
そして伴奏の上手いこと。本来主張の強いピアノのはずなのだが、相手を引き立てるピアノも弾くのだ。
真理ちゃんのチェロは鳴りがいい。ボディがしっかりしていて、しなやかでたおやか。
単にメロディーを奏でるだけで、聴いている人の琴線に触れるのだ。懐の深いチェロだ。
ピアノにしてもチェロにしても今日は歌を生かすための演奏。つまり彼女たちのほんの一面にしか過ぎない。
それでもさすがと思わせる。
沙羅ちゃんも気持ち良さそうに歌っていた。
どの曲も良かったのだが、全曲に触れると長くなるので、要所だけ。。。
08の作曲者ヴィアルドは女流なのだそうだ。
この時代、クララ・シューマンやメンデルスゾーンの姉ファニー以外にも女流作曲家が少なからずいたことがわかってきている。これから彼女たちの曲が紹介されることも多くなるだろう。
07は指揮者アンドレ・プレヴィンの作品。
クライマックスはドヴォルザークの『月に寄せる歌』だ。
これは本当に美しいアリア。メロディメイカーとしての面目躍如。切ない。
彼女は歌に感情を乗せるのが上手い。
14と15はクリスマスのドイツ民謡を主題にした曲。なので同じメロディーを持っている。
ブラームスの方はアルトのための曲だそうで、ソプラノには音域が低いのだが、彼女の低い声も魅力がある。
16はあの有名な『鳥の歌』による。
アンコールは3曲。
自作の『えがおの花』は今朝やることに決めたのだという。
この3人は相性抜群だと思う。
ユニット化してもいいのではないだろうか。
沙羅ちゃんは今年デビュー20周年なのだそうだ。
11月に記念コンサートが予定され、さらに新しいアルバムもリリースされる。
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