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2024年11月23日01:07

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井上幸子@アーティストサロンDolce(11/22)

彼女のことを知ったのはつい最近。
同世代の邦人作曲家のバスクラリネットの曲を集めて作ったアルバムが来月リリースの新譜で4枚目になるそうだ。
もともとバスクラの曲がたくさんあるわけではないので、多くが彼女からの委嘱ないしは彼女への献呈作品ということになる。
バスクラのレパートリーを広げるとともに、若手作曲家の名を売ることにもなろう。
こういう活動には応援したくなるではないか。
調べてみたらちょうど東京でコンサートがあるということなので、行ってみることにしたのだ。

場所は管楽器屋さんのDolceの中のホール。
かつてオーボエの荒絵理子のコンサートで行ったことがある。

井上幸子:クラリネット(Cl)、バスクラリネット(BCl)
久米涼子:ピアノ(Pf)

01.前田恵美:ベルフラワー(Cl、Pf)
02.斎藤高順:クラリネットとピアノためのバラード(Cl、Pf)
03.内藤淳一:百年祭への賛歌(Cl、Pf)
<休憩>
04.得本和音:ボルテージ(BCl、Pf)
05.朴守賢:Morphing Portrait(BCl)
06.西部哲哉:カスキ・パラフレーズ(BCl、Pf)
07.清水大輔:自然循環(BCl、Pf)
08.蒔田裕也:バスクラリネット協奏曲(BCl、Pf)
<アンコール>
09.福田洋介:祈りの樹(BCl、Pf)

前半がクラリネット、後半とアンコールがバスクラリネット。

昨年か今年に生まれた(二曲のみ新たに編曲された)曲ばかりなので知っている曲は皆無。
特殊奏法を使ったものもあるが、いわゆる小難しいゲンダイオンガクではない。
前衛ばかりが現代音楽ではない。新しいけど聴きやすい、こういうものがあってもいい。

『Morphing Portrait』がいちばん前衛的だったろうか。
とはいえ、どの曲もエモーショナルで退屈しない。耳に残るメロディーやフレーズも少なくない。

彼女のクラリネットの音はシャープ。
対してバスクラは音域が広く、音の成分が豊か。
キーを押さえる音すらも演奏の一部。
演奏ノイズとも言われるような音、息遣いもライヴならではのもの。だからなるべく前の方で聴きたい。
しかもバスクラは音圧が強く、最前列では体に音の振動が伝わってくる。音を浴びている感覚だ。

キラキラした音色のピアノも耳をそばだたせるものがあった。
やや乾いた音だが、バスクラとの相性は抜群だったと思う。

バスクラというとモダン・ジャズの鬼才エリック・ドルフィー。
ドルフィーのバスクラはさんざん聴いたが、全て録音である。
生でバスクラをこんなにたくさん聴いたのは初めてだ。
たっぷり堪能した。

とりあえず先行発売の新譜をゲットするつもりでいたのだが、結局4枚ともゲットしてしまった。
しかも全てにサインをいただいてしまった。

普段は静岡を拠点としているそうで、東京でのコンサートは初めてだったとのこと。
なるほど今まで知らなかったわけだ。
ほぼ満席だったのだから今後は首都圏でのコンサートも多くなるだろうと期待したい。
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