フィリアホールの「女神との出逢い」シリーズ、今回はセット券を手配した。川久保賜紀、三浦友理枝(2回)があり、あとの2回も機会があれば聴いてみたいと思っていたので。
で、今日はNHK交響楽団のオーボエ奏者池田昭子(いけだ・しょうこ)が仲間と組んだ木管五重奏。
彼女を含めて初めて聴く人ばかりだが、新日本フィルの首席ファゴット奏者河村幹子(かわむら・もとこ)は新日本フィルではもちろん、現代音楽のアンサンブルでも聴いたことがある。
池田昭子:オーボエ、コールアングレ
倉田優:フルート
箱崎由衣:クラリネット
河村幹子:ファゴット
豊田実加:ホルン
01.イベール:木管五重奏のための3つの小品
02.フランセ:フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットのための四重奏曲
03.ジョリヴェ:セレナーデ
<休憩>
04.ビゼー(D.ワルター編):カルメン組曲
05.モーツァルト:わたしは鳥刺し、なんという不思議な笛の音、復讐の炎は地獄のように我が心に燃え
(『魔笛』より)(フルート&オーボエ)
06.ドビュッシー(神田寛明編):小組曲
<アンコール>
07.プーランク(エマーソン編):3つのノヴェレッテより、第1曲
思っていた以上に楽しかった。
木管アンサンブルは音色のバリエーションが豊富で楽しい。
女性ばかりで華やかなステージ。
こういうコンサートもいいね。
前半はフランス近代以降の作品を集め、ややシリアスな傾向。
イベールの曲は木管五重奏の定番。色彩的なオーケストレーションが個性的。
ホルンを欠いたフランセの曲はまさにフランスらしい小洒落た雰囲気が魅力的。
ジョリヴェの『セレナード』はおもしろい。ジョリヴェにしては柔和な雰囲気だが、ときおり覗く不穏な響きが彼らしいとも言えそうだ。
休憩後はメロディーが明確な編曲もの。
『カルメン』というのは本当にメロディーの見本市のような曲だと思う。各楽器の見せ場たっぷりの編曲も見事だ。
『魔笛』メドレーはフルートとオーボエのデュオ。3曲目は有名な『夜の女王のアリア』。
最後はN響の首席フルート奏者の編曲によるドビュッシー。これも色彩感豊かな編曲が光る。
というわけで、簡単に曲を紹介してきたが、演奏も見事なものだった。
思っていた以上にと言っては失礼だが、とても楽しめた。
リーダーであるオーボエの池田昭子はすでにソロ・アルバムを何枚も出している。N響の奏者としてお茶の間でもお馴染み。さすがの腕前だ。ときに先鋭的な響きを聴かせるあたりがおもしろい。
倉田優のフルートはクリアーな中低音が素晴らしい。深みのある音とは異なるのだが、これは優れた個性だと言えよう。
箱崎由衣のクラリネットの音はとてもまろやかだ。フレージングも自然で、まるで呼吸をするように楽器を鳴らしている。
ファゴット奏者河村幹子が名手であることは知っていた。そしてその印象は間違っていなかった。正確な技巧と、芯の通った太い音色。彼女のタイム感覚はこのアンサンブルにとって非常に頼もしかったに違いない。
ホルンが大きく見える小柄な豊田実加。いいホルン奏者だ。木管アンサンブルはホルンがしっかりしないと締まらない。オケでもそうなのだが、アンサンブルのキモと言えよう。うん、彼女は名手だ。
というわけで、なんだかお得感たっぷりのコンサートだった。
来週の土曜もフィリア。
庄司紗矢香とジャンルカ・カシオーリのデュオ。
今年度のシリーズは充実しているね。
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