これはやはり衝撃と言ってもいいのだろう。
絶対にありえないと思っていたからだ。
あのピンク・フロイドが11月に新作をリリースするのだという。
オリジナル・アルバムとしては20年ぶりとなる。
どうやら前作のセッション時のマテリアルを使用したものになるようだ。
それでいい。
というか、それがいい。
何故なら亡きリック・ライトのプレイが聴けるのだろうから。
ピンク・フロイド本来の形は、
デヴィッド・ギルモア:ギター、ヴォーカル
ロジャー・ウォータース:ベース、ヴォーカル
リック・ライト:キーボード、ヴォーカル
ニック・メイソン:ドラムス
である。
しかしこの本来の形を崩してしまってからすでに30年以上が経っている。
ウォータースを欠いたフロイドはフロイドではないという人も少なくない。
確かに何か足りない感は拭えないものの、フロイドはウォータースのものではない。三人の優れたミュージシャンによってもたらされた音世界こそがフロイドだったという解釈があってもいい。
両者の確執は修復不可能とも思われたが、ベスト盤の編集に全員が関わったり、チャリティーコンサートで四人揃ってステージに上がったりなど、雪解けは徐々に進んでいたようだ。
一時は完全復活を期待したものだが、ついにそのニュースは届いて来なかった。ギルモアがすでにフロイドとして活動する意味を見出せなくなっていたということもあったようだ。
そのうちリック・ライトが逝ってしまった。
これでピンク・フロイドの完全復活は永遠にかなわなくなってしまったのだ。
しかし、ライトの死がギルモアをピンク・フロイドへと向かわせたのだろう。
もしこれがギルモアとメイソンによる完全新作だとしたら、あるいはウォータースも交えての完全和解の新作だったとしたら、衝撃ではあるもののおそらくときめきはしなかった。
私にとってはリック・ライトのキーボードこそピンク・フロイドに欠くことのできない音だからだ。
その音の聴けないフロイドはフロイドではない。
バカテクではないが、独特の音色センスで豊かな空間を演出する彼のプレイなくしてフロイドとは呼べない。だから彼の死がピンク・フロイドの永遠の終わりを告げたと思っていた。
アルバムタイトルは『The Endless River』で、邦題は『永遠(TOWA)』なのだそうだ。
象徴的なタイトルである。
ジャケットもなかなか良いようだ。
メイソンはこのアルバムがリック・ライトへのトリビュートであると語っている。
なにはともあれ、11月12日を楽しみに待つことにしよう。
http://ro69.jp/news/detail/110401
http://www.sonymusic.co.jp/pinkfloyd
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