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2014年08月30日23:05

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みのりん

歌手というのは難しいものである。
歌唱技術が高いからといって必ずしも人を感動させることはできない。
かといって技術がなければそもそも聴いてもらえない。
もちろんこれは歌手に限ったことではないが。

聴かせる歌を歌うという点で水樹奈々と茅原実里が声優界の二大巨頭だと思っている。
ほかにも歌の上手い声優はたくさんいるし、知らない人も多いだろう。なので私の知る限りという条件が付くが。範囲を広げてアニソン系歌手にまで広げてもいいかもしれない。

水樹奈々は声優兼歌手としては最も成功している例だろう。
紅白にも連続出場している(紅白にどれだけの価値があるのかはともかく)。
ヴィブラートを効かせた情感たっぷりの歌いっぷりには彼女ルーツである演歌的なものも感じさせる。そこが好悪を分かつところだと思うが、とにかく彼女の歌はエモーショナルである。

さて、一方の茅原実里(ちはら・みのり、愛称はみのりん)だが、一般的な知名度は水樹奈々に比べればぐっと低い。
年齢は彼女の方がちょっと下だろうか。
歌手としては相当大きなハコでライヴをやっているので、かなり成功している方だろう。
しかも美人である。
声優には可愛らしい人は多くても、美人と言えるような人は少ない。そんな中で彼女は典型的なクールな美人さんである。ヴィジュアル的にはかなりのポイントである。さらにスタイルもいい。
そんな知的美女なのだが、実は「残念な子」と言われるほどの天然炸裂らしい。そんなギャップも愛される理由なのかもしれない。
まあ、そんな話はよくて、歌なのだが、これが水樹奈々とは対照的なのだ。
まず声が不思議なのだ。鼻にかかったような声というのはよく聞くが、まるで鼻が詰まったような声なのだ。なので声自体は歌が上手く聞こえないような声のはずなのだ。よくクリスタル・ヴォイスと言われているのを目にするが、それは違うように思う。独特の不思議な声としか言いようがない。
歌唱技術は確かなもので、音程を外すことはない。さらにヴィブラートをほとんどかけない。これは珍しい。ちなみにBABYMETALのSU-METALもヴィブラートをかけない。この二人のノンヴィブラート歌唱は強烈である。
ヴィブラートをかけないと声が真っ直ぐに伸びる。これは聴いていて気持ちいいのだ。
近未来的な曲ではその声でさらに抑揚を控えることで無機的な雰囲気を出す。そうかと思えば情感たっぷりに歌うこともできる。
先ほど水樹奈々と対照的だと書いたが、声質や歌唱スタイルが対照的なだけで、エモーショナルという点は共通している。歌で人の心を揺さぶることのできる歌手なのである。

この二人の場合、CDを聴くよりも映像を見た方が良い。
彼女たちの歌はCDではパッケージしきれない、と言うよりライヴの方がクオリティが高い。作品化するにあたってどの程度修正をかけているのかわからないが、ほとんどかけていないのではないかと思う。おそらくCDをスタンダードとするなら、ライヴではそれ以上に歌える人たちなのだろう。
なのでアルバムをたくさん出しているにもかかわらず決定的名盤というのが存在しないのだ。
ライヴでこそ、という歌手はおもしろい。しかし、諸般の事情でライヴに行こうという気にはならないが…。売れっ子だからコンスタントに映像作品がリリースされるのでそれで良いと思うことにしている。

今や彼女たちは声優よりも歌手の方がメインになっているのだろうな。
声優オタにとってはそれは裏切りと映るのだろう。
彼女たちの悪い評判は聞かない。黒歴史について噂になることもない。
実力があっても生き残るのが難しい世界。長いこと活躍できているのはダテではない。きっとみんなに愛されるキャラなのだろう。

まあ、実際のところ声優だろうがアニソン歌手だろうが専業歌手だろうがどうでもいいのだ。
心を揺さぶるような歌を歌ってくれればいい。
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