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2013年01月31日22:55

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出会いとは必然なのか

出会いというのが偶然なのか必然なのかはよくわからない。
結果として重要な出会いだった、と思えるようなものは必然だったような気がしてならない。見えないものの力によって引き寄せられたのだとしたら、それはとても素敵なことのように思える。

ヴァニラ画廊に通うことになったのも、スパンアート・ギャラリーに行くようになったのも、少女主義的水彩画家たま女史と出会ったことがきっかけだった。
もしかしたら、その出会いがなければ美術検定に挑戦してみようなどということもなかったかもしれない。

ヴァニラ画廊にて、たまさんの個展が開かれたのが昨年の11月。
最終日からほぼ2ヶ月を経て、たまさんのサイトに個展レポートがUPされた。
http://tamaxxx.egoism.jp/lost_garden/lost_garden_photo_top.htm

もうずいぶん前のことのように感じる。
ふんだんに写真が使われたレポートを見ると、鮮やかにあの時間が甦ってくる。
失礼ながら、あれほど人が多いヴァニラはめったにない。普段と違う賑わい。たまさんの絵も独特なら、このヴァニラの雰囲気も独特だ。

個展会場で記念撮影をしたのは最終日の閉廊近くだったか。
「思い出」のページの記念写真のところ、上段の真ん中がそうである。たまさんとたぬ〜と私で、バックには今うちにいる『For the last』の女の子。

たまさんの絵と出会ったのは今から4年前、2009年に『飴色ロマンス』という画集でだった。惹かれるままに画集を買い、やがて秋に銀座で個展が開かれることを知る。
原画を観られるいい機会だし、作家さんが在廊していればサインももらえるかもしれない。そう思うのは当然だが、実は迷っていた。作家さんのいないときに行くべきでは、と。
こういう絵を描く人はどのような人なのだろう?
まあ、正直なところ、あまり好意的ではない想像をしていたのだ。

こぼれ話のひとつとして、チャイコフスキーが尊敬するトルストイに会える機会があったとき「わざわざ幻滅することはないじゃないか」と会うのをやめたという話がある。事実かどうかはわからないが(実際にトルストイには会っていて、幻滅はしなかったようである)、そのときのチャイコフスキーの心境に近かったと言えるだろう。

ま、それもまた一興か、と思い直す。
そもそも土曜しか行けないし、その日は在廊している日なのだから。

モデルさんかと思ったよ。
こんな美女があんなヤバイ絵を描くのか…。
しかも応対がとても真摯で丁寧だった。
サインにはリクエストによるイラストを添えてくれる。
これってすごいことだよなあと思った。一人一人に対する時間はかかるが、その時間をコミュニケーションとして使える。いいアイデアだ。待つ方も待つだけの価値があると思える。
実際に話をしてみると、アーティストであることを鼻にかけたようなところが全くない人だった。

翌週、その作品を買おうと思った理由としては、たまさんの人柄というのも大きかったように思う。決して偉ぶらないが、作品には誇りを持っていることが感じられる。そこにアーティストとしての矜持を見たのだ。

これ、結構大事。
先日も横溝作品の表紙絵のオリジナル・プリントを買ったのもそうだ。
作者の杉本一文氏が(想像に反して)とっても気さくで愉快なオッサンだったというのは大きい。もしそうでなければ、『本陣殺人事件』がバラでは完売だった時点で、買うこと自体を諦めたかもしれないし、『白と黒』のみ購入して満足していたかもしれない。あんなキャラだったからセットで買うことになってしまったのだ。どうしても『本陣』が欲しくなってしまった。というかほかのも欲しくなってしまったのだ。
もし杉本氏の印象が悪ければ、買うことはなかったろうし、横溝作品に夢中になったいい思い出さえ忌まわしいものになってしまっていたかもしれない。

その人を知ってしまうと、作品は作品として別のものとは考えられなくなる。
それを避けたければ、作家と会わないようにすればいい。
もちろん会わなければよかったと思ったことも少なくはない。おそらく縁がなかったということなのだ。
早くわかってよかったとも言える。

話を戻すが、今回のレポートにはヴァニラ画廊のある第二蒲田ビルの写真も多く含まれている。
おそらく戦後間もないくらいに建てられたのだろう。かなり古いビルである。
乱歩や横溝の小説に出てきそうなビルで、あの世界の住人に会えるような気がする(会いたくはないが)。

なにはともあれ、今年はたぬぺん銀行に借金を返済をしなければ。
それと並行して、たまさんの次の個展のために、また横溝表紙絵の第2シリーズのために貯金もしなくては。

う〜、今年はモノを買うのをガマンする。
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