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2026年09月23日21:35

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"Ratings, Debt, and Deficits: An Exploration" と題するIMFワーキングペーパーを読みました

"Ratings, Debt, and Deficits: An Exploration" と題するIMFワーキングペーパーを読みました。ざっくりいって、政府の財政赤字や債務残高がソブリン格付けにどのように影響するかを分析しています。pdfの全文リポートもアップロードされています。まず、ワーキングペーパーの引用情報は以下の通りです。
Blanchard, Olivier, Daniel Leigh, and Prachi Mishra (2026) "Ratings, Debt, and Deficits: An Exploration," IMF Working Paper WP/26/195, International Monetary Fund, Sep. 2026
続いて、IMF(国際通貨基金)のサイトからSummaryを引用すると次の通りです。
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We look at the effects of debt and primary fiscal balances on sovereign credit ratings through the lens of a simple model. We find that the ratings differ from the implications of the model in three important ways. They give much more weight to debt relative to forecast primary balances. They understate the effects of the difference between the interest rate and the growth rate. They give a very large role to country effects. For the same level of debt and forecast primary balances, they imply extremely different ratings across countries, and imply extremely different levels of debt needed to reach a given rating.
------------------------------ Summary ------------------------------
1995年〜2025年の35先進国、97新興市場・途上国について、S&P、Moody's、Fitchによるソブリン信用格付けが、政府債務残高と将来のプライマリー・バランスをどの程度重視して決定されているのかを、ordered probitに基づく単純な債務動学モデルと実際の格付けデータを比較することで検証しています。将来プライマリー・バランスは5年先までのデータをIMFの「世界経済見通し」から取っています。理論モデルでは、債務比率の変化を Δb=(r-g)b-s と表し、債務残高、予想プライマリー・バランス、金利と成長率の差(r-g)、それらの不確実性からデフォルト確率を導出する、とされています。
結論として、以下の3点が強調されています。第1に、格付けは理論モデルよりも債務残高を強く、予想プライマリー・バランスを弱く評価しています。第2に、r-gの低下が格付けに及ぼす効果は理論から予想されるほど大きくありません。第3に、同じ債務・財政収支であっても、国別固定効果が非常に大きく、したがって、格付けには財政ファンダメンタルズ以外の各国固有の要因が相当に反映されている可能性が示唆されています。
最後の財政ファンダメンタルズ以外の各国固有要因をプロットしたのが Figure 6: AEs: Illustrative Predicted S&P Rating by Economy であり、S&P格付けの例が示されています。日本やドイツは11、アイルランドは9ある一方で、韓国は7、いくつかのバルト諸国は2、などとなっています。ただ、この各国固有の要因が何から生じているのかは、このワーキングペーパーのスコープ外で不明です。日本はドイツなどとともに、ひょっとしたら、何らかの固有要因を持っているのかもしれませんが、それが何であるかは現時点では不明ですし、どこまでサステイナブルかはもっと不明です。ですので、格付けを改善・維持するためには債務残高の低下が必要になる可能性が示唆されています。

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