mixiユーザー(id:3696995)

2015年11月05日22:10

842 view

おこがましいが、カラヤン再評価

ヘルベルト・フォン・カラヤン、クラシック界に君臨した帝王と呼ばれた。
ベルリン・フィルとの付き合いが長く、そのゴージャスな音作りはクラシックの新しい形を提示したとも言えよう。録音にも積極的で数多くのレコードを作った。クラシックを広めたという点で多くの功績のあった指揮者である。

しかしいつからか私はカラヤンを聴かなくなった。
クラシックを聴き始めたころには世話になったくせに、いつからか「カラヤンはねえ」とナナメに構えるようになってしまった。

初めて買ったベートーヴェンの第9のLPはカラヤンだった。ドヴォルザークの『新世界より』もそうだ。
オネゲルのシンフォニーを知ったのもカラヤンのLPでだった。ショスタコーヴィチの10番もそうだったか。
ブルックナーの9番を気に入ったのもザルツブルク音楽祭でのカラヤンのライヴ放送だった。

なんだかんだ言いつつ世話になったのだ。

そのFM放送と同じくらいの時期のブルックナーの9番を聴きたくて、どうせなら全集がよかろうと探していたら「Symphony Edition」というBOXがあった。
DGに入れた交響曲全集を集めた38枚組である。
ベートーヴェンの70年代録音、ブラームスの70年代録音、ブルックナー、ハイドンのパリ交響曲集とザロモン交響曲集、モーツァルトの後期交響曲を含めたいくつか、メンデルスゾーン、シューマン、チャイコフスキー、というラインナップ。マーラーが入っていないのが残念だが、それはすでに入手済みなので問題ない。
オケは全てベルリン・フィル。
ブルックナーの全集を買うならたいして値段の変わらないこっちだろう。
そういえば、ハイドンのザロモン交響曲集はLPで持っていたことを思い出す。

http://www.hmv.co.jp/artist_%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%A4%E3%83%B3%EF%BC%881908-1989%EF%BC%89_000000000213588/item_%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%A4%E3%83%B3%EF%BC%8F%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%EF%BC%88%EF%BC%93%EF%BC%98%EF%BC%A3%EF%BC%A4%EF%BC%89_2791979

虚心にその音に耳を傾けると、やはりカラヤンはすごかったのだと思う。
その磨き抜かれたオーケストラ・サウンドはさすがである。
耽美的とさえ感じられるその音作りには感動を覚える。

たとえばブルックナーは武骨で野性的な荒々しさには欠けるものの、美しい音でスムーズに進行するのも悪くない。こういうブルックナーがあってもいい。
それはハイドンにも言えて、ピリオド隆盛の今だからこそ余計にそのゴージャスな響きに趣がある。モダン楽器演奏の白眉とも言えるのではないか。

実は私はカラヤンの振ったマーラーが意外に好きなのだ(ということに最近気付いた)。
ファースト・チョイスとしては薦められないかもしれないが、耽美を極めたマーラーとして独特の趣がある。
カラヤンの美学が貫かれたマーラーとして、やはり説得力のあるものだと思う。決して世評は高くなく、確かにカラヤンとマーラーは合わないのかもしれないが、カラヤンの挑戦として十分に聴くに値するものだ。
ことに戦慄するほどに美しい6番が良い。LP時代によく聴いたことを思い出す。

というわけで、最近になってカラヤンを見直したのだ。
この年になっても知らなかったこと気付かなかったことはたくさんあるものだ。
だからこそおもしろい。
3 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年11月>
日 月 火 水 木 金 土
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930