一昨日だったか、Appleが新しい音楽配信サービスを開始するというニュースが流れた。
日本でも準備を進めているという。
PCやスマホや携帯プレイヤーにダウンロードするのではなく、ネットにつなげたままのストリーミング再生ということになるらしい。
月額1200円程度で3000万曲聴き放題ということのようだ。
3000万曲というのが多いのかどうか。
たとえば日本レコード協会によると、2014年に発売されたCDはシングルとアルバム含めて約16000枚なのだそうだ。そのうち2割程度がシングル。ざっくり1枚10曲とすると、日本だけで年間16万曲ということになる。これが世界中ということになるとはたして何曲になることやら。
つまり、聴きたいもの全てが含まれているかというと、そんなことはないだろう。
音楽が安価になりすぎるとその弊害が怖いように思う。
安価になるということは、音楽を作るのにお金をかけられないということになる。ということは大量生産・大量消費の傾向がより強くなってしまうのではないかと心配になる。
アマチュアにとっては聴いてもらえる機会が増えるということにもなるだろうが、世の中がアマチュアやセミプロの音楽ばかりで溢れるのは困ってしまう。
配信になって困ることで私にとっては重要なことがひとつある。
それはライナーあるいはブックレットが付かないことだ。ジャケットの写真がとか、歌詞がとか、そういう話ではない。いや、もちろんそういうのも大切なのだが、それはとりあえず置いておいて、なくて困るのは録音データである。たとえばこの曲にはどんなミュージシャンが参加しているのか、といったようなこと。
これは結構重要なのだ。
今はCDが売れない時代だと言われる。
CDでの利益は望めず、ライヴ興行とグッズ販売で利益を出しているというのが現実のようだ。
配信中心になるのは仕方がないことなのかもしれないが、制作者にしっかり還元できる仕組みであってほしいと思う。そうでないと、困るのはリスナーなのだ。
便利になった。
それは良いことなのだろう。
その代わりに失ってしまったものも少なくないはずだ。
そう思うのは年を取ったからであろうか。
なんだか住みにくい世の中になったなあ、とこのごろよく思うのだ。
ログインしてコメントを確認・投稿する