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2015年06月10日22:15

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ヴィニー・ポールまでも陥落

今回のワールド・ツアーでもBABYMETALは多くのメタル・レジェンドたちとフォトセッションを行なっている。最も話題になったのはジューダス・プリーストだろう。
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KISSのような大物とも…。
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オーペスのようなマニアック系とも…。
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その中で私が最も興味を引かれたのがヴィニー・ポールである。
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温厚なクマさんみたいで、孫たちの発表会に訪れたお爺ちゃんのようだが、実は大物である。
私は彼が笑顔で写っているのに驚愕した。

ヴィニー・ポールはパンテラ(Pantera)のドラマー。
パンテラというのはメタルの歴史を変えたと言っても過言ではないバンドで、木々を根こそぎ薙ぎ倒していくような激烈なサウンドで畳み掛ける。しかも骨太でうねりの大きなグルーヴを持っていて、そうした音作りは結局誰も真似できなかった。
凶悪なサウンドという点では随一だろう。パンテラに比べるとスレイヤーですら繊細に聴こえるほどだ。

私はメタル系では好きなドラマーはそんなに多くない。
ツー・バス連打とスピードで全て解決してしまおうというアプローチにおもしろみを感じないからだ。凄いとは思うが、音楽として感動させてくれるドラマーは少ない。
そんな中でヴィニー・ポールはデイヴ・ロンバード(スレイヤー)とともに大好きなドラマーなのである。
ド迫力のドラミングなのだが、小技も効かせ、何よりグルーヴ感が秀でている。妙な言い方だが、爆音だが心地いいのだ。さらにアタック音を強調したサウンド作りにも興味深いものがある。

パンテラはヴィニーが実弟のダイムバック・ダレル(ギター)ととも作ったバンドである。おそらく事実上のリーダーだったのだろう。
スレイヤーとは仲が良く、お互いのステージに飛び入りなんかもしていたらしい。スレイヤーが凶暴そうなルックスに反し意外に紳士でドラッグや暴力事件をほとんど起こしていないの対し、パンテラはまさに悪童だったようだ。
スラッシュ・メタルを発展させたグルーヴ・メタルの創始者として絶大な支持を集めつつも、フィリップ・アンセルモ(ヴォーカル)との確執でパンテラは解散する。
その後、ヴィニーはダイムバックと新しいバンドを始めるが、ライヴ会場で狂信的なファンによりダイムバックが射殺されるという事件が起こってしまう。そして永遠にパンテラの再結成はなくなってしまった。

パンテラというのは怒れるバンドだった。
みんな恐ろしげなる容貌をしていたが、ドラムセットの向こうから怖い顔であたりを睥睨するヴィニーがいちばん恐ろしかった。なんというか、黙っているだけで迫力があるというか、この御仁には絶対逆らってはいけないという雰囲気を醸し出していた。それが写真からも伝わってくるのだ。
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いちばん右がヴィニー。

そんなヴィニーがこのていたらく。。。

この表情を引き出したのはもちろん彼女たちであろう。
私はこんな柔和な笑みを浮かべたヴィニーを見ることができてとても嬉しい。
彼女たちは次から次へとメタル界に張り巡らされた壁を破壊して回っている。

メタル・レジェンドたちがカワイイに陥落しただけとは私には思えないのだ。
彼らは当事者としてメタルの閉塞ぶりに危機感を抱いていたに違いない。そこに風穴を開けるようなものの登場を待っていたはずなのだ。なのでその音楽を支持するかどうかはともかく、メタル界を引っ掻き回しているBABYMETALを歓迎しているのだろう。
BABYMETALがメタルか否かという議論が巻き起こっている時点でメタル活性化になっているのではないか。

ヴィニーの穏やかな表情にそんなことを思う。
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