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2014年12月04日23:22

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カンブルラン&読売日本響@サントリーホール

なんだかんだ言いつつサントリー・ホールにはよく行く。
南北線が通ってくれたおかげでずいぶん行きやすくなった。ってどんだけ前だよ。

さて、今日のお目当てはメシアン畢生の大作、トゥーランガリラ交響曲。

シルヴァン・カンブルラン/読売日本交響楽団
アンジェラ・ヒューイット:ピアノ
シンシア・ミラー:オンド・マルトノ

01.酒井健治:ブルーコンチェルト(読響委嘱作品・世界初演)
<休憩>
02.メシアン:トゥーランガリラ交響曲

初演に立ち会えるというのはなかなか嬉しいものである。
後々その作品が有名になったりしたら、「オレはその初演の場にいたんだよ」と自慢できるかもしれない。と俗物根性丸出しのようなことを考える。
特殊奏法を駆使した現代曲。響きが美しいのですんなり聴ける。ブルーというタイトル通り、寒色系の色彩感が強く感じられる曲に思えた。いわゆるオーケストラのための協奏曲なのだろう、かなり技巧的な曲のようだ。
前衛のための前衛のような不毛のゲンダイオンガクではないことはわかった。
この時代に生きているものとして、やはり同時代の音楽はなるべく聴くようにしたいと思うのだが、いろいろな点でなかなか難しい。まあ、それでも現代曲を聴いている方だとは思うが。

さて、休憩を挟んでトゥーランガリラである。
これについては以前話題にしたことがあるのでそちらも参照されたい。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1934385906&owner_id=3696995

ピアノにバッハを得意とするアンジェラ・ヒューイットというのが意外だった。(フーガの技法が今年度のレコード・アカデミー賞器楽部門を受賞した。おめでとうございます)
どうやらメシアンもレパートリーに含まれているらしい。この1曲のためだけに来日したそうだ。しかもFAZIOLIのピアノを持ち込むというこだわりようだ。有難い有難い。実は彼女の実演を聴くのは初めてだったりする。
オンド・マルトノのシンシア・ミラーは初来日。
そういえば、カンブルランを聴くのも初めてだ。

絢爛豪華な音の洪水。
現代曲なのだがメロディーが明確なので(かなり妙ではあるが)聴きやすい。
ピアノも大活躍だし、オンド・マルトノという滅多に見られない楽器もあるし、打楽器群も規模が大きい。聴くだけでも楽しいが、見るとさらに楽しい。目移りしそうなくらい。
70分を超える大曲だが(今日は85分かかった)、細かく10楽章に分かれているので、そういう点でも聴きやすい。
正直言って解釈云々ということになるとよくわからない。
ただオケはよく鳴っていたし、アンサンブルは緻密だった。緩やかな楽章での繊細な表現は官能美から一歩踏み込んだような、エロスの先のタナトスを見るように思えた。
そうしたことがこの指揮者の腕なのだろうし、評判の高いこのオケの実力なのだろう。
アンジェラ・ヒューイットも熱演。そこいらへんのピアノ・コンチェルトよりも大変だろうと思う。ピアノの出来が全体の完成度を左右するだけに、この世界的な女流を招いたのは大正解だったようだ。ただ、ピアノが聞こえないところも少なくなかった。
今までいろいろな録音を聴いてきたが、オンド・マルトノは意外に鳴っていることが多いと感じた。これこそ実演でなければわからなかったろう。
終楽章は凄まじく盛り上がった。
そして万雷の拍手。

いいコンサートだった。
メシアンという人はやはり音楽史上大きな足跡を残したのだなと改めて感じた。
聴衆を置いてけぼりにし続けてきたゲンダイオンガクにとってメシアンの作品は多くの示唆に富んでいると言えるのではないだろうか。
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