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2013年01月20日21:43

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エリアフ・インバル&東京都交響楽団 with 上野由恵@東京芸術劇場

今年初めてのコンサート。例年に比べずいぶん遅めになってしまった。
8日のライヴに仕事の都合で行けなかったのが効いている。その後もインストア・イベントの予定があったりもしたのだが、天候が悪かったり予定が合わなかったりで結局行けなかった。
まあ、こういう流れのときもあるだろう。

というわけで、2013年最初のコンサートは重量級のものになってしまった。

エリアフ・インバルというと、私が最も信頼するマーラー指揮者の一人である。
とは言っても最近の演奏は聴いていない。CDでも聴いていない。
20年以上も前のフランクフルト放送響と創り上げたあの素晴らしい演奏(CDも実演も)のイメージをそのままにしておきたくて、なんとなく敬遠していたのだ。

そんな私の背中を押してくれたのが上野由恵嬢である。
彼女がコンチェルトでソロを吹くというのであれば、行かないわけにはいくまい。

上野由恵:フルート
エリアフ・インバル指揮/東京都交響楽団

01.モーツァルト:フルート協奏曲第2番 ニ長調 K314
<休憩>
02.マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調

モーツァルトのフルート協奏曲では1番の方が好きなんだけどね。2番はオーボエ協奏曲の焼き直しだし。
モーツァルトの曲には好きな曲とそうでない曲があって、そうでない曲の方が(圧倒的に)多いのだが、この曲は好きな曲に入る。文句を言いつつも、フルート用の曲としては傑作ですよ。
2013年の初っ端がこの曲だったのは良かったかもしれない。
由恵嬢のフルートのよく歌うこと。大巨匠を前にしても緊張なんか全然していない様子。柔らかな音色で気持ち良さそうに吹いていた。それでいて、そこはかとない哀しさを感じさせるあたりが彼女の非凡なところ。ことに第2楽章の抒情性が素敵だ。
インバルのモーツァルトは初めて聴いたかも。意外に歯切れのいい音楽を作るんだな。ソリストに寄り添うような好サポートだった。

休憩を挟んでメインのマーラーの5番。
フランクフルト放送響との凄演を聴いたのはもう何年前になるのだろうか。
あの演奏の再演を願っているのではない自分に気付いた。
情感の振幅がありつつも熟成した表現を聴きたいのだ思った。この人にしかできないマーラーはどう熟成したのか。
一言で言えば「懐かしいマーラー」だった。
今のマーラー演奏はきれいに整いすぎている、そんな不満を払拭してくれるような演奏だった。バーンスタインほどではないにせよ、好悪を分かつ演奏。そう、いくらオケを上手く鳴らしてもそれだけでは聴こえてこないものがあるのがマーラーなのだ。やはりインバルはそれを聴かせてくれる。
以前ほど凄絶な演奏ではなかったけれど、堂々とした足並みの中で極めて情感の振幅の激しい音楽を形作っていた。いくらか角は取れたかもしれないが、インバルの本質は変わっていないのだなと感じた。それを熟成と言うのだろう。
都響の面々もよく応えていたと思う。ことに金管は見事だった。第3楽章の終盤にホルンにミスがあったのは残念だったが、それ以外には瑕がなかった。弦の響きにもう少しコクがあればとも思うが、それは望みすぎかもしれない。指揮者とオケが強い信頼関係で結ばれていることを感じさせる演奏だった。

インバル、次のシリーズ(6番から9番)も聴きたくなった。
それに東京芸術劇場はいいホールだ。

写真右は音楽雑貨店「でぶねこ」のキャラ。

もうひとつ、おバカ日記は後ほど。。。
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