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2012年10月07日21:07

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全集マニア

実は交響曲が好きである。
若い頃のある時期、交響曲しか聴かなかったこともある。
華麗なオーケストラによるソナタ。そこにクラシック音楽の究極の姿を見たのかもしれない。
もちろん、交響曲というのは独墺系を中心に発展したものだから、それだけで音楽史を俯瞰できるわけではない。交響曲に重きを置かなかったフランスの作曲家を軽んじてしまうことにもなりかねない。
とはいえ、やはりカッコいいものはカッコいい。
最近は室内楽やピアノ・ソロのような編成の小さいものを好む傾向にあるが、なんだかんだ言ってもやはり好きである。

最近またこの迷宮に迷い込んでいる。
しかもマイナー交響曲の迷宮である。
メジャーな曲を聴き尽してくると、ほかにいい曲はないか、と探すことになる。これがマイナー交響曲へはまる入口である。性格的なものもあるのだろう。
「マーラーは最高だよ」とマーラーを聴き続けるだけで満足できる性格だったらどんなに幸せだったろうか。せめて学校の音楽の教科書に出てくるような人たちに留めておけたなら…。
まあ、無理だけどさ。
深みにはまっていくのは目に見えている。というか、好んで深みにはまろうとする傾向にある。

ところで、マイナー交響曲とはなんだろう?
正しい定義はないと思うが、簡単に言えばあまり知られていない交響曲ということだろう。
でかいショップの輸入盤を探すか、オンラインで探さないと音源に出会えない。最近はYouTubeなどで音源を聴けることも多いが…。
知られざる作曲家の知られざる曲というところか。だからハイドンやモーツァルトの若い番号の交響曲は、あまり聴かれないとはいえマイナーとは言わない。作曲家自身の認知度が低いというのもポイントだ。
ニールセンやオネゲルなんかはかつてはマイナーの代表選手のようなものだったが、今はもうマイナーとは言えないだろう。メジャーではないかもしれないが、少なくともマイナーではない。

というわけで、うちにはどれだけの交響曲全集のCDがあるか、ちょっと調べてみた。
番号付きを対象とし、4曲以上残した作曲家に限定する。
独断でマイナーと思われるものに「*」を付けておいた。(おおよそ年代順)

ハイドン(オーストリア)、104曲
ベートーヴェン(ドイツ)、9曲
リース(ドイツ)、8曲 *
シューベルト(オーストリア)、8曲
メンデルスゾーン(ドイツ)、5曲
シューマン(ドイツ)、4曲
ラフ(スイス)、11曲 *
ブラームス(ドイツ)、4曲
ドヴォルザーク(チェコ)、9曲
ブルックナー(オーストリア)、9曲
ゲーゼ(デンマーク)、8曲 *
スタンフォード(イギリス)、7曲 *
マーラー(オーストリア)、約10曲、3セットあり
シベリウス(フィンランド)、7曲、2セットあり
ニールセン(デンマーク)、6曲
スクリャービン(ロシア)、5曲
マルチヌー(チェコ)、6曲
ルーセル(フランス)、4曲
オネゲル(フランス)、5曲
ミヨー(フランス)、12曲
ヴェレス(オーストリア)、9曲 *
マニャール(フランス)、4曲 *
ヴォーン=ウィリアムズ(イギリス)、9曲
アルヴェーン(スウェーデン)、5曲 *
シマノフスキ(ポーランド)、4曲
ミャスコフスキー(ロシア)、27曲 *
プロコフィエフ(ロシア)、7曲
ショスタコーヴィチ(ロシア)、15曲
ハルトマン(ドイツ)、8曲 *
ペッテション(スウェーデン)、15曲 *
ラングストレム(スウェーデン)、4曲 *
ウィリアム・シューマン(アメリカ)、8曲 *
ヴィラ=ロボス(ブラジル)、11曲 *
マリピエロ(イタリア)、11曲 *
アッテルベリ(スウェーデン)、9曲 *
トッホ(オーストリア)、7曲 *
サッリネン(サッリネン)、8曲 *
パヴロワ(ウクライナ)、6曲 *

この中でサッリネンとパヴロワは健在である。ことに女流のパヴロワはまだ若い。
全集ではないが、モーツァルトの後期6大交響曲というのはある。
チャイコフスキーがないんだな。
マーラーなんかは単発のものを集めたらあと2セットはできるに違いない。
サン=サーンスは番号の付かないものを含めれば5曲になるから、この中に含めてもいいかもしれない。

20世紀になっても交響曲はたくさん作られていたんだなあと思う。
音楽史のメインストリームでなくなっても、交響曲というものに意味を見出した作曲家は少なくなかったのだ。不思議なことに駄作が少ない。交響曲というものを前にすると気合の入り方が違うのだろうか。
おもしろいのは、19世紀までは広い意味での独墺系が中心だったのが、20世紀になると各地に拡散し、むしろ独墺系は少なくなっている。特に北欧が充実している。

まあ、当たり外れがあるのはどの世界も同じ。
現時点でマイナー系で特に気に入ったものを挙げると、巧みな管弦楽法と美旋律で聴かせるラフ、60を越えてから交響曲を作り始めた新ウィーン楽派第四の男ヴェレス、暗い重い長いという三重苦のような曲ばかり書いたペッテション、なんだか妙にカッコいいアッテルベリ、打楽器の扱いが巧みで斬新な響きのサッリネン、短い曲が多いけど妙に耳に残るメロディーのマリピエロ、といったところだろうか。もちろん、ほかも聴き込めていないだけで、お気に入りとなる可能性は十分ありうる。
ちなみに、ハルトマンは30年くらい前から大好きだ。

交響曲の世界はまだまだ奥が深い。
次に狙っているのは、シュポーア、トゥビン、ホルンボー、ラッブラ、シンプソン、ランゴー、フランケル、バックス、シュニトケ、マルコム・アーノルド、ラウタヴァーラ、ペッテション=ベリエル、といったところかなあ。
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