今日は若手フルート奏者の上野由恵(うえの・よしえ)のデビューアルバムがリリース。
なんと、2枚同時リリースである。レーベルの期待も大きいということだろう。
(日記のタイトルはCDの帯から借用)
かつてJ-Classicブームと言われた頃には2枚のCDでデビューということも少なくなかった。その場合、クラシック名曲集とポピュラー系のアレンジものという組み合わせが多かったように思う。私はこのやり方にあまりよい印象を持っていなかった。クラシックの奏者がポピュラー系の曲をやるとスクエアになりすぎるのだ。見事に演奏する人もいるにはいるが、むしろそれは例外というふうに思っている。
彼女の場合はそうしたケースとは異なる。
1枚はオペラの素材でフルートの華麗な技巧を駆使した曲を集めた『オペラ・ファンタジー』。
もう1枚は現代作曲家イサン・ユンのフルート作品を集めた『歌楽』。
陽と陰、光と影、柔と剛、とも言えるような対照的なアルバムになっている。
先日のコンサートの際に先行発売をしていて、とりあえず『歌楽』をゲット。
そして、8月28日にタワレコ渋谷でミニ・コンサートがあるので、そのため『オペラ・ファンタジー』は発売日を待ってタワレコでゲットすることにしたのだ。
イサン・ユン作品集は間違いなく大名盤だと確信した。
ただ、このアルバムは聴き手に緊張を強いるとも言える。シリアス路線のもっともたるものと言えよう。
対して『オペラ・ファンタジー』は華やかで明るい。気楽に楽しめる。
超絶技巧の曲ばかりで、フルートの軽やかな音色が存分に生かされている。
難しいことを考えずに聴いていられる。こういうのも悪くない。
メロディーの歌わせ方は上手いし、技巧は安定しているし、音も綺麗だし(ことに中音域)、十分に楽しめる内容になっている。もう少し遊び心があってもいいようにも思うが、たぶん生真面目なのだろうな。妙に軟派な演奏よりもよっぽど好感が持てるけどね。
涼やかな好盤と言っていいように思う。
ジャケットも対照的。
『歌楽』の落ち着いた感じの(暗いとも言える)ジャケット(写真右)に対し、『オペラ・ファンタジー』の方はアイドル奏者かと思ってしまうようなポップなジャケットになっている(写真左)。
この2枚で彼女の音楽性を立体的に捉えることができる、というわけだね。
実はこのところなかなか肩入れできるようなフルート奏者には出会えなかったのだ。
というわけで、久々に「これは」と思えるフルーティストに巡り会えたということになる。
高木綾子以来ということになるのだろうか。
何度も言うが、イサン・ユン作品集『歌楽』は大名盤。
ちょっと先のことになるが、先述したとおりタワレコ渋谷にてインストア・イベントがあるのでご興味のある方は是非。
8月28日(日)、15:00〜、タワレコ渋谷6F。
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