さすがに30枚もあると一気に聴くのは難しい。
とはいえ、とりあえず一通りは聴いただろうか。
ジャズ・シンガー、ジュリー・ロンドンのアルバムの話。
白人系ジャズ・シンガーを代表するひとりで、50年代半ばから60年代末まで一線で活躍していた。その間にリバティ・レーベルに録音したアルバムが30枚。
先だって大人買いをしてしまったのだ。半分くらいは初めて聴くものだった。
トーチソング(つまりバラード)が合うのはわかっていたが、ブルースが意外なほど良い。さらにポップ感覚のブレンドにも優れていて、最後のアルバムではローラ・ニーロやビートルズはいいとしても、なんとドアーズのカバーまで歌っていて、これがまた良いのだ。
とっても「せくしぃ」なハスキー・ヴォイスなのだが、その中に清楚さや素朴さが仄かに感じられるのが個性的だった。
30枚のうち駄作は一切ない。そのとき聴いているアルバムがベストだと思える。
これは凄いことだ。
それゆえ、この30枚は人類の至宝と言える。
さらに、この人は類稀な美貌の持ち主でもある。
ジャケットは全て彼女のポートレイトが使われている。というわけで勝手なコメント付きで一挙公開。。。
01.Julie Is Her Name Vol.1(1955年)
ギターとベースをバックにしたデビュー盤。名唱『Cry Me A River』収録。
02.Lonely Girl(1956年)
ギターのみがバックのトーチソング集。
03.Calender Girl(1956年)
12ヶ月の月の名前の入った曲を集めた企画盤。ほとんどの曲が書き下ろし。
04.About The Blues(1957年)
その名の通りのブルース集。これがかなり良い。
05.Make Love To Me(1957年)
恋の儚さをしっとりと歌った曲集。『Alone Together』が絶品。
06.Julie(1958年)
スウィング感たっぷりの一枚。ジャケットが悩ましい。
07.Julie Is Her Name Vol.2(1958年)
1stアルバムの続編。バックはギターとベースのみ。名手レッド・ミッチェル(b)参加。
08.London By Night(1959年)
アルバムの中で恋の顛末をストーリー仕立てにしたムーディーな一枚。
09.Swing Me An Old Song(1959年)
アメリカ民謡を交えた郷愁を感じさせるアルバム。
10.Your Number, Please...(1959年)
男性用バラードを集めた作品。編曲と指揮はあのアンドレ・プレヴィン。
11.Julie... At Home(1960年)
自宅のリビングで録音した、文字通りアット・ホームなアルバム。
12.Around Midnight(1960年)
夜をテーマにしたスタンダード集。洒落たジャケットも話題。
13.Send For Me(1961年)
ブルース集第2弾。意外なほどブルースが合う。
14.Whatever Julie Wants(1961年)
大人の女心を歌ったジャケット通りのゴージャスなアルバム。
15.Sophisticated Lady(1962年)
弦楽オーケストラをバックにしたバラード集。
16.Love Letters(1962年)
有名曲を多数収めたご機嫌なスタンダード集。
17.Love On The Rocks(1962年)
恋に破れた悲しみを歌うトーチソング集。有名スタンダード多数収録。
18.Latin In A Satin Mood(1963年)
それまでなかったのが不思議なくらいなラテン曲集。
19.The End Of The World(1963年)
ポピュラーソングをジャズ・テイストに料理した一枚。ジュリーのポップ感覚が冴える。
20.The Wonderful World Of(1963年)
60年代のポップス&スタンダードを集めた楽しいアルバム。
21.You Don't Have To Be A Baby To Cry(1964年)
さまざまなタイプの曲を集め、彼女のフレキシブルな歌唱が楽しめるアルバム。
22.In Person At The Americana(1964年)
ホテル・アメリカーナで収録された唯一のライヴ盤。
23.Our Fair Lady(1965年)
有名曲多数収録の映画音楽集。
24.Feeling Good(1965年)
ジャジーな雰囲気溢れるスタンダード集。
25.All Through The Night(1965年)
コール・ポーター作品集。バド・シャンク(fl,Alto)、ジョー・パス(g)も好演。
26.For The Night People(1966年)
得意のスロー・バラード集。選曲は地味ながら味わい深い。
27.Nice Girls Don't Stay For Breakfast(1967年)
前作と対をなすバラード集。ジャケットはイングリッド・バーグマンかと思ってしまった…。
28.With Body And Soul(1967年)
ゴスペルやトラッドを集めたブルージーなアルバム。
29.Easy Does It(1968年)
けだるい雰囲気のスローバラード集。本領発揮の一枚。
30.Yummy, Yummy, Yummy(1969年)
掉尾を飾る作品はポップス&ロック集。彼女のカラーに染めてしまっているのはさすが。
ジャケット自体がひとつの作品になっている。
内容の素晴らしさはもちろんのこと、総合的に完成度の高いアルバム群だと思う。
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