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2026年10月12日08:00

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恩田陸『三月は深き紅の淵を』(講談社文庫)を読みました

恩田陸『三月は深き紅の淵を』(講談社文庫)を読みました。
作者は日本でもトップクラスの小説家であろうと思います。
本書は、よく知られている通り、同人誌に掲載され、幻の私家版としてきわめて限られた冊数しか印刷されていない『三月は深き紅の淵を』という本をめぐって、4編の連作短編からなるミステリー、メタ構造の小説となっています。
構成とあらすじは次の通りです。第1章「待っている人々」では、企業創業者の会長宅に招待された社員が、謎の幻の小説『三月は深き紅の淵を』の存在を知り、その正体を追うことになります。第2章「出雲夜想曲」では、異なる出版社の編集者、ともに女性の編集者が寝台特急に乗って、『三月は深き紅の淵を』の作家に会いに行きます。第3章「虹と雲と鳥と」では、長野を強く連想させる小さな町で異なる高校の女子生徒2人が城址公園崖下で発見され、死んだ女子高生の家庭教師をしていた女性が真相を探るうちに、『三月は深き紅の淵を』の背景やルーツに迫ります。第4章「回転木馬」では、作家が4部作『三月は深き紅の淵を』を書いている、というメタ構造の真骨頂が現れます。この作家のパートと、少女による幻想的なパートが交互に現れます。
幻想的、ファンタジー、どのように表現してもいいのですが、いかにもこの作家の独特の世界が味わえます。恩田陸の小説の魅力がタップリ詰まっています。その意味でとってもオススメです。オススメですが、私のように単純な頭の構造をしていると難解だと感じるかもしれません。

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