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2026年09月30日07:28

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ローレンス・ロビンズ『大統領の弁護人』(ハヤカワ・ミステリ)

ローレンス・ロビンズ『大統領の弁護人』(ハヤカワ・ミステリ)を読みました。
著者は、米国を代表する著名な弁護士だそうで、イェール大学とハーバード・ロースクールを卒業後、連邦検事補や訴訟次官補を歴任し、後に法律事務所を立ち上げ、2020年の大統領選挙の際には民主党バイデン陣営の顧問弁護士を務めています。
本書の英語の原題は The President's Lawyer であり、2024年の出版です。なお、著者は本書が初めての出版であり、その出版の2024年10月から数週間後に72歳で亡くなっています。ですので、私だけでなく、すべての読者について、本書がこの著者の初読だということになります。
本書の構成は第1部が弁護士、第2部が公判、となっています。主人公は、著者をモデルにしたのか、大統領とは高校のころからの友人関係を維持している弁護士であり、大統領選挙キャンペーン時には法律顧問を務めています。そして、その大統領は、きわめて正確性を考慮すれば、前大統領、ということになります。在任中はリベラル派の大統領でしたが、わずかに1期4年でニュー・ナショナリストの現職大統領に選挙で敗れています。
その前大統領が、在職中に法律顧問室に勤務していた32歳の女性弁護士を殺害した容疑で逮捕されます。その被害者の女性は妊娠数週間で、胎児の父親は前大統領というDNA鑑定結果が出ます。しかし、前大統領は警察の取調べで、被害者女性との性的関係を否定しており、虚偽の発言をしてしまっていました。さらに、被害者の衣類から前大統領のDNAが検出され、毛根がないのでDNA鑑定はできなかったものの、前大統領のものと酷似した毛髪も発見されます。
まあ、状況証拠的には前大統領が強く疑われる一方で、状況証拠以上の決定的な直接証拠は存在しません。第1部では、いかにも政治家らしく前大統領が虚偽事項も交えて適当な弁舌で切り抜けようとしますが、まったく裏目に出ます。第2部の公判編では、本書でも時折言及されているE.S. ガードナーによるペリー・メイスンのシリーズよろしく、法廷劇が展開されます。
最後に、真犯人が強く示唆される場面で終わります。でも、ペリー・メイスンのように明らかな真犯人が証拠とともに示されるわけではありません。
最後の最後に、本書の巻末にも出版社からの言及ありますが、精神疾患、特に遺伝的な精神疾患について、少し違和感ある記述が見かけられます。

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