mixiユーザー(id:68108846)

2026年08月06日07:28

34 view

遠坂八重『死んだら永遠に休めます』(朝日新聞出版)を読みました

遠坂八重『死んだら永遠に休めます』(朝日新聞出版)を読みました。
著者は、ミステリ作家ではないかと思うのですが、2022年に『ドールハウスの惨劇』で第25回「ボイルドエッグズ新人賞」を受賞し、そのほかの著書に『怪物のゆりかご』があり、本書は3作目だそうです。ただ、私には初読の作家さんでした。
本書の主人公は、東証プライム上場の大溝ベアリング川崎事業所総務経理統括本部(総経本部)勤務で、30歳手前の青瀬という女性総合職です。職場がきわめてブラックで長時間残業がある上に、パワハラ上司の前川部長から被害を受けています。
前川部長は、総経本部以外の部署では外面よいものの、総経本部の部下に対しては書庫を説教部屋として使ってパワハラを繰り返し、夏の季節にはひいきの旅館の女将にいいところを見せるために、泊りがけでホタルを見る会と称して、部内全員で出かけたりします。青瀬は、アパートに帰宅してもゴミを捨てる気力もなく、シャワーすら忘れる時もあります。
前川部長が青瀬にホタルを見る会を欠席するように宣言した後、メールで「失踪宣言」を出し、さらに、1週間ほどして「私は殺されました」と題するメールが事業所の職員全員宛てに発信され、主人公の青瀬ほか総経本部の全員が容疑者として告発されていました。
パワハラ上司が不在になって、やや生気を取り戻すことができた一方で、警察から事情聴取を受けたり、職場のほかの部署の職員から殺人犯に見なされたりで、主人公の青瀬と容疑者として部内で唯一告発されていない派遣社員の三井仁菜が失踪した前川部長の捜索を始めます。
まず、前川部長が通っていたコンカフェの従業員を当たろうとしますが、その女性が殺害されてしまったりします。果たして、前川部長は生きているのか、死んでいるのか、死んでいるなら、犯人は誰なのか。
職場の人間関係のビミョーなところがなかなか巧みに描き出されていました。基本、本書はイヤミスなんだろうと私は受け止めています。

1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する