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2026年07月03日07:57

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本ではなく学術論文で "The Value of One Office Day a Month" を読みました

本ではなく、学術論文ですが、"The Value of One Office Day a Month" を読みました。
コロナ禍以来リモートワークが急速に拡大する中で、それでも、定期的な対面業務がどこまで重要なについては議論あるところでしたが、全米経済研究所(NBER)から 定期的な接触の重要性を定量的に計測した本論文が明らかにされています。
248人のカスタマーサービス担当者をランダムに完全リモートと月1回オフィス勤務に割り振り "248 customer-service employees to remain fully remote or to work at the office together one day a month" をした上で、電話対応の生産性や職場のコミュニケーション、さらに、離職率などについて定量的に評価しています。
もっとも重要なグラフは、Figure 1: Calls per hour before, during and after the RCT であり、オフィス出勤なしのフルリモートの電話対応が1時間当たり11.54回の電話対応であるのに対して、月1回のオフィス勤務があると12.44回となり、リモート勤務の前の差を考慮しても+7.8%の電話対応の生産性向上が見られます。加えて、Figure 3: Attrition is lower among customer service employees who went to the office では、タイトル通りに離職率が1/3低下した、とか、いくつかの定量的な差が示されていて、ひとつの結論として、生産性の向上と定着率の上昇により費用対効果は約5:1となる "The resulting gains in productivity and retention generated a benefit-cost ratio of about 5:1." という結果を示しています。
我が国の研究成果としてしばしば引用される経済産業研究所の「在宅勤務の生産性ダイナミクス: アップデート」でも、主観的な調査結果ながら、在宅勤務の生産性は職場を100として、60から80くらいとの結果を示しています。米国の、特に、電話対応のカスタマーサービスは日本的な大部屋での業務とかなり異なると考えるべきですが、それでも、やっぱり、対面でのオフィス勤務の方が生産性や定着率で優位にある、というのは実感としても納得できるところかと私は受け止めています。

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