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2026年05月05日07:35

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葉室麟『峠しぐれ』(文春文庫)を読みました

葉室麟『峠しぐれ』(文春文庫)を読みました。
著者は、時代小説家であり、2017年に亡くなっています。
少し前に読んだ『蛍草』もそうでしたが、この作品も個性的かつ魅力あふれるキャラクターが多数登場しエンタメ性に富んでいます。本書は、双葉社から単行本で出版され、双葉文庫で1次文庫化された後、2024年に文春文庫で再文庫化されていて、私は文春文庫で読みました。
時代は徳川期であり、岡野藩と結城藩の藩の境あたりの岡野藩側にある峠の茶屋が部隊となります。主人公は半平と志乃の夫婦です。半平は40過ぎで、峠の茶屋で町人に身をやつしながら、時代小説のチートスキルである武芸の達人です。志乃は30代半ばで峠の弁天様と称される美人です。
その峠の茶屋に隣国の結城藩から味噌問屋がうまくいかずに夜逃げしてきた吉兵衛一家をはじめ、殺人も厭わぬ女盗賊が首領となっている盗賊団、半平に倅の剣の指南を乞う役人、そしてもちろん、時代小説の最大のテーマであるお家騒動などなど、最後に、半平と志乃の夫婦の深い闇のような秘密が解き明かされます。
正義とはなにか、親子の情の重要性、そういった葉室流の時代小説の真髄が楽しめます。

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