どのくらいぶりのゲーテ座だろうか。
最後はちょうど4年前だった。ここにもコロナ禍の影響があった。
港の見える丘公園にほど近い、100名ほどで満杯になってしまうほどの小さなホール。
親密な空気感に満たされたサロンコンサートのような雰囲気が好きである。
奏者が自由にプログラムを組むことができる1時間ほどのリサイタル。
三浦友理枝:ピアノ
01.チャイコフスキー:6月 舟歌(『四季』より)
02.フランク:前奏曲、フーガと変奏曲
03.フォーレ:3つの無言歌
04.フォーレ:ノクターン 第4番 変ホ長調
05.ドビュッシー:前奏曲集より
ヒースの茂る荒地、ヴィーノの門、アナカプリの丘
06.グリーグ:抒情小曲集より
春に寄す、農夫の歌、トロルドハウゲンの婚礼の日
<アンコール>
07.坂本龍一:エナジーフロー
6月生まれの彼女にちなんで、挨拶代わりの『舟歌』。
切ないメロディーが素敵だ。
たぶんこのフランクは初めてだ。前奏曲が美しい。
彼女にフォーレはよく合う。
たまに取り上げてくれるが、もっと演奏してほしい。
フォーレのピアノ曲はまさに珠玉という言葉がピッタリだ。
ドビュッシーは12月のドビュッシー全曲演奏会の予告編。
前奏曲全曲披露なので楽しみだ。
グリーグはメロディーが明確で聴きやすい。
アンコールは3月に逝去した坂本龍一の名曲。
彼の死に便乗したわけではない。
コロナ前に川久保賜紀・遠藤真理のトリオで坂本龍一自身のトリオ編曲による曲集を録音している。
彼自身がその録音を聴き、たいそう喜んでいたそうだ。
確かに真摯に曲に向き合った演奏で、彼の曲の素晴らしさを再発見できた。
なので彼女が取り上げるのは必然なのだ。
クリアーな音色で奏でられるその曲は極めて美しく響く。魂の琴線に触れる。
説得力のある演奏だった。
当たり前のように、いいリサイタルだった、と思わせてくれる。
改めて追いかけ甲斐のある演奏家に巡り会えたものだと思う。
ある意味、これも財産。
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