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2015年09月26日21:53

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三浦友理枝@フィリアホール

今夜はラヴェルのピアノ曲全曲演奏会第二夜にして最終夜。
もちろんピアノはお馴染み三浦友理枝嬢である。
第一夜は7月、『夜のガスパール』の凄演の記憶も新しい。
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01.ラヴェル:前奏曲
02.ラヴェル:古風なメヌエット
03.ラヴェル:組曲『鏡』
<休憩>
04.ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
05.ラヴェル:グロテスクなセレナード
06.ラヴェル:ハイドンの名によるメヌエット
07.ラヴェル:ボロディン風に
08.ラヴェル:シャブリエ風に
09.ラヴェル:クープランの墓
<アンコール>
10.ラヴェル:ハバネラ形式の小品

チャーミングな『古風なメヌエット』これはメリハリのあるタッチが効果的。ずいぶん前にはよく弾いていたが、表現が熟成してきたように思う。やんちゃな少女から見目麗しき淑女に変身した感じだろうか。

そして『鏡』、これが素晴らしかった。かつてこのホールで彼女の演奏を聴いたことがある。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1867132042&owner_id=3696995
そのときよりもさらにタッチがしなやかになり、音色のパレットが豊富になったように感じる。確かな進化の跡を聴くことができるからこそ追いかけて甲斐があるというものだ。
『蛾』『悲しい鳥たち』『海原の小舟』『道化師の朝の歌』『鐘の谷』の全5曲どれもが白眉だったと言えよう。

休憩を挟んで、有名すぎて手垢のついた『亡き王女のためのパヴァーヌ』に彼女の特質がよく表れている。
決してなよっとしたところがなく、凛としたたたずまいで聴かせる。センチメンタルとは無縁。だからこそ哀しみが心を打つ。硬質な音色なのに柔らかな音像。彼女の非凡さがよくわかる。

そこから続く小品が珍しい。実演で聴ける機会はそうそうないので、実演コンプリートを目指すのにハードルを上げている曲たちだ。私もハイドン以外は初めて聴く。グロテスクなセレナードはおもしろい曲だったなあ。

『クープランの墓』はデビューアルバム『印象』に収められている。
最終曲のトッカータの超絶技巧に唖然とさせられる。こうした激しい曲が本当に巧いのだ。

そしてアンコールはクールダウンするかのようなハバネラ。
センシティヴな美しい音色を響かせ、充実したリサイタルを閉じた。

聴く方としてもラヴェルのピアノ曲を全曲聴けると機会というのもそうそうないだろうから貴重な経験でもあった。ほとんどの曲を聴いたという人はたくさんいるだろうが、先に述べた滅多にプログラムに乗らないいくつかの曲が難所になっている。
ただ、やはりラヴェルの精緻な譜面に命を与えた彼女の演奏あってこそである。彼女のせいでやたらなラヴェルは聴けなくなってしまったというのも事実。
ラヴェルのピアノ曲はフランソワがあれば十分と思っていたが、それは大きな間違いだった。そしてラヴェルの曲の素晴らしさに気付かせてくれたのも彼女のおかげだ。
デビュー10周年の節目に相応しいプロジェクトだった。

なんにせよ、まだまだ追いかけなくてはならないようだ。
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