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2015年04月23日23:31

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黒ミサの夜に思う

今夜は黒ミサ。
昨日話題にしたスクリャービンには『黒ミサ』というピアノ・ソナタがある。ちなみに、『白ミサ』というソナタもある。
それはともかくとして、BABYMETALの「The One」メンバーズ限定ライヴ。今夜は男子限定。明日は女子限定の赤ミサが開かれる。

盛り上がったようだ。
渋谷の一角は白塗り集団で溢れていたのだろう。
ネットに写真がいくつもUPされているが、みんな楽しそうだ。
こういうのは参加した者勝ちだなと思う。

ワールドツアーに先駆けての日本でのライヴということで、ツアーの成功を祈願するものとなったろう。
6月21日の幕張まで過密なスケジュールが組まれ、8月末には過酷なアウェーとなるであろうレディング&リーズ・フェス(以下略してレディング・フェス)が控えている。
レディング・フェスは観客10万人ほどを呼ぶ最大級のフェスではあるが、客の質が悪いことでも有名である。ブーイングどころかステージにモノが投げ込まれることも珍しいことではないらしい。
ネット上を見るとBABYMETALに対し否定的なコメントが目立つようだ。
とはいえ、彼女たちは安穏とした道を歩いてきたわけではない。完全アウェーはむしろ望むところなのかもしれない。「ライヴは闘い」とSU-METALは言う。敵地での闘いに打ち勝ち続けて今の彼女たちがある。
ポッと出のアイドルとは違うのだ。確かに17歳と15歳の少女たちかもしれないが、すでにこの業界で長いキャリアを積んでいるプロフェッショナルなのだ。

プロフェッショナルといえば、BABYMETALのダンスには凄まじいものがあると改めて気づいた。
振付はPerfumeと同じMIKIKO師が担当している。そのせいかBABYMETALのダンスはPerfumeに通じるものがある。Perfumeを見ていると「ああ、この動きはベビメタに応用されたな」というのがあることに気付く。
Perfumeのダンスは細かいところまでキッチリと揃えるという難度の高いものだ。ハイヒールであれだけのダンスをするのだから凄いことだと思う。対してBABYMETALはよりダイナミックであるぶん、細かにシンクロさせることは求められてはいないようだ。なのでモーションはYUIMETALとMOAMETALとでは違うところも少なくない。そうはいっても動作の終わりはきちっと揃うので違和感は全くないのだ。
彼女たちが恐ろしいのは音楽の拍節感からズレてモーションを起こせることだと思う。
たとえばジャンプの頂点を拍に合わせるために、ビートからずらしたところで跳び始める。音楽に合わせて踊っていたらそんなことはできない。彼女たちのダンスがキレキレに見えるのは音楽に乗せるために、音楽からずれてモーションを起こすことができるからなのではないだろうか。
彼女たちは曲をこなすにつれ微妙にタイミングを変えているのだ。そしてそれがより楽曲の完成度を高めている。前よりも上手くなったとか、キレが出てきたとか、そういう印象で済まされてしまうのかもしれないが、ちょっと見た目にはわからないようなところを突き詰めることによって自らのパフォーマンスのレベルを上げていく。
それゆえ彼女たちはプロフェッショナルなのである。

たとえばクラシックの音楽作品を聴くとき、音楽理論や形式を知らなくても十分に鑑賞することができる。
しかし、その音楽を紐解いていくとそこにはいろいろな仕掛けがある。その仕掛けはほとんどの人には気付かれないものかもしれないが、それでもその音楽を成り立たせるためには重要なものなのであろう。
BABYMETALはそういう聴き方や見方ができる。
細かいところを見つけ出したらキリがない。それゆえ飽きることがない。
そうと気付かなくても「この子たち、なんかすげえ」と思わせるものがあるのだ。

おそらく彼女たちは限界ギリギリまでの努力を重ねているに違いない。
そして本番では涼しい顔で凄絶なパフォーマンスを繰り広げるのだ。本当は涼しい顔でできるはずないわけなのだが。

私がベビメタにハマった理由はそんなところにもある。
まあ、戯言だけどね。言い訳とも言うか。
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