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2013年12月10日23:46

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渡邊玲奈(フルート)@オペラシティ・リサイタルホール

今年最後のB→C。
昨年9月の上野由恵以来のフルート。
経験があるだけにフルートという楽器には親しみを感じるなあ。。。

渡邊玲奈:フルート
居福健太郎:ピアノ *
服部恵:グラスチャイム +

01.バッハ:パルティータ ハ短調 BWV997 *
02.ファーニホー:想像の牢獄 ��b(1984)
03.三好真亜沙:ちゃぐりん・ちゃーむ・ぐりん(2013、渡邊玲奈委嘱作品、世界初演) *
<休憩>
04.ナッセン:フルートとグラスチャイムのための『マスク』作品3(1969) +
05.バッハ:管弦楽組曲 第2番 ロ短調 BWV1067 *
06.ロウェル・リーバーマン:フルートとピアノのためのソナタ 作品23(1987) *
<アンコール>
07.フォーレ:コンクール用小品 *

「B to C」ではなく「BとC」というプログラム。
つまりバッハと現代作品。ここまで両極端なプログラムも珍しい。

まずバッハの原曲はリュートのための組曲。
美しいメロディーに専門特化したかのような作品だ。

ファーニホーの作品は相当な難曲のようだ。ピラネージの連作版画による連作のうちの1曲。
元はフルートと室内アンサンブルのためのものらしい。
音の数がやたらと多い。奏者にとっては挑み甲斐があるのだろうが、すごいなあという印象だけで終わってしまう。

三好真亜沙という作曲家は初めて知った。なのでその作品を聴くのも初めて。
B→Cではこうした初演に立ち会えるのも嬉しい。
しかし、ひらがなの曲名とは…。
ところが、これが楽しかった。テーマは「地団駄を踏む」らしい。
特殊奏法を駆使しつつ、旋律的な部分もあり、音の強弱のメリハリもあって、飽きさせない10分間だった。
この作曲家は覚えておいた方が良い。
なんと平成生まれのお嬢さん。こんなすごい曲を書くとは思えないほど可愛らしいお嬢さんだった。

ナッセンの『マスク』はわかりやすい。こうしたわかりやすい現代作品も悪くない。
前に白、後ろに赤の仮面を付けて登場。ステージ右側の袖からフルートを吹きながら登場し、ステージを移動しつつ演奏。前と後ろ、つまり白と赤が二面性を表しているというわけだ。そして最後は吹きながら左側の袖に下がっておしまい。
グラスチャイムは終始左側の袖の奥で演奏。
こうした演劇的要素を取り入れた曲というのもおもしろい。

バッハ2曲目は管弦楽組曲第2番ピアノ版全曲。こういう機会でもないとピアノ版は聴けないかもしれない。
原曲(フルートと弦楽合奏)ではフルートが第1ヴァイオリンとユニゾンで重なる部分が多いのだが、ピアノ版だとフルートが完全に主役になっている。
気持ちよさそうに吹いていた。技巧的にはさほど難しくはない。しかし、それを聴かせるというのは至難の技。きらびやかな音で、かつ落ち着いた抒情性で魅了する。
第2ブーレとメヌエットで若干怪しいところがあったが、まあ重箱の隅をつつくようなものだろう。ブレスのタイミングが難しいポロネーズの中間部(ドゥーブル)は流れるように見事だった。
私事ながらはるか遠い昔に発表会でロンドとポロネーズとバディネリを吹いたことがある。学校一の美少女と評判の仲のいい女の子にピアノをお願いしてね。そんな甘い思い出が甦ってきた…。

ロウェル・リーバーマンのソナタはいい曲だ。
2楽章構成で、ゆったりとして悲劇的な予兆を感じさせる第1楽章、高速で超絶技巧の第2楽章、それぞれ異なった味わいがある。
安定した技巧とぶれない音色で聴かせる。ブレスのタイミングもきっちりしていて音楽の流れを止めることがない。
リーバーマンという名前はどこかで聞いたことがあると思っていたのだが、ようやく思い出した。
今年ユジャ・ワン(ピアノ)がリサイタルで演奏した『ガーゴイル』という痛快な曲を作曲した人だ。

アンコールは穏やかで美しいフォーレの小品。

いいリサイタルだった。
柔らかでちょっとハスキーがかった音色が個性的。高音はきらびやか。
女流には音色がきめ細かで暖かな人がいるが、彼女もそんなひとり。

ピアノも好演。ときとして力演。
グラスチャイムは演奏する姿が見られなくて残念だったが…。

B→Cは現代曲がいいと満足度が高いね。

さて、これで今年のB→Cはおしまい。
来年度(2014年4月〜)のB→Cは女子率が低い(3人/10回)。過去最低か?
別にヤロウがダメというわけではないから、都合が付けば出かけてみたいと思う。
4月の長原孝太(ヴァイオリン)と9月の北村聡(バンドネオン)は聴いてみたいと思っている。
とりあえず来月はトロンボーン(藤原功次郎、日本フィル首席)か。日本フィルはたまに聴くから行ってみるか。
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