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2013年10月23日23:17

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フランシス・プーランクの夕べ@オペラシティ

今年はプーランク没後50周年ということで、オペラシティの企画によるユニークなコンサート。
昨年のモンポウと似た企画。ソリストには最近のB→C出演者をずらりと揃えている。

エスプリに富んだ室内楽から敬虔な祈りに満ちた宗教曲まで、プーランクの芸術の神髄を極める!

ということらしい。
プーランクは大好きな作曲家なので馴染みの演奏家が出ていなかったにしてもチケットを取っていただろうが、盛りだくさんの内容なので、できれば休日にしてほしかった。。。

鈴木雅明(指揮)&東京フィルハーモニー交響楽団
新国立劇場合唱団
菊地裕介:ピアノ
臼木あい:ソプラノ
上野由恵:フルート
大島弥州夫:オーボエ
伊藤圭:クラリネット
黒木綾子:ファゴット
福川伸陽:ホルン
鈴木優人:オルガン

<第1部>
01.プーランク:メランコリー(1940)(Pf)
02.プーランク:3つの小品(1928)(Pf)
03.プーランク:モンパルナス(1941-1945)(Sop, Pf)
04.プーランク:フルート・ソナタ(1956)(Fl, Pf)
05.プーランク:クラリネット・ソナタ(1962)(Cl, Pf)
06.プーランク:六重奏曲(1932, 改訂版1939-1940)(Fl, Ob, Cl, Fg, Hr, Pf)
<第2部>
07.プーランク:オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲(1938)(Org, Timp, Orch)
08.プーランク:スターバト・マーテル(1950)(Sop, Cho, Orch)

いちばんのお目当てがフルート奏者の上野由恵であることは言うまでもない。
そのフルート・ソナタだが、軽やかで涼やかな旋律美に溢れた名品。彼女はその中にちょっとした苦みを潜ませる。明るさの中にふと覗く翳り、そのコントラストが絶妙。

クラリネット・ソナタは晩年の作品で、六人組の朋友オネゲルの思い出に捧げられている。そのせいかビターな味わいが強い。それでもプーランクらしい旋律美は健在。クラリネットの好演が光る。
ヤロウ二人ではむさ苦しいことこの上ないが、よくできたもので譜めくりのおねえさんが綺麗だった。

冗談はともかく、このところ六重奏曲を聴く機会が多い。
色彩感抜群の名曲だ。各楽器それぞれに見せ場が多く楽しめる。
瑞々しい演奏だ。上野由恵は言うまでもなく、黒木綾子のファゴット、福川伸陽のホルンも好演。ことにホルンの出来が演奏自体を左右するのだが、全くミス・トーンのない安定した演奏だった。

前半のことしか考えてなかったので、席は最前列を取っていた…。

後半はまず珍しい編成のコンチェルト。
コンチェルトとは言ってもかなり自由。厳粛なようで小粋なようで、やはりプーランクである。
プーランクの音楽には肩肘張らない気安さというのがあるが、20世紀という不安の時代にこういう音楽を書き続けたプーランクはすごいと思う。
なかなか演奏される機会のない曲なので、聴けただけで嬉しい。
オペラシティのオルガンはいい音がする。
ちなみに指揮者の鈴木雅明とオルガン奏者の鈴木優人は親子である。
ティンパニは全く見えなかった。

さて、プーランクのスターバト・マーテル。
いい曲をたくさん書いたプーランクだが、もしかしたらこれが最高傑作かもしれない。
スターバト・マーテルとしてもペルゴレージの名作を引き合いに出してこなければならないほどの名品。いや、実際に近いのはフォーレのレクイエムか。
敬虔な祈りの世界。悲しみの聖母というわりには優美で清澄な響き。だからこそ胸を打たれる。激しい部分でも決して荒々しい響きにならない。プーランクの音の組合せの妙と言えようか。
虚飾なく、しかし美しく響かせねばならない。
難しい曲だと思う。
新国立劇場合唱団はさすがに上手い。オケの響きも純度が高く、アプローチとしては正鵠を射ていたように思う。ソプラノの清廉な歌唱も曲によく合っていた。
これもまた実演でなかなか聴ける機会がないので貴重な体験だった。
ただ、ソプラノは二階で歌っていたので、オケの音が壁になってしまい、十分に届いてこなかったのが残念。もちろんそれは最前列を選んだこちらの責任。

終演21:30の予定だったが、実際には21:45くらいだった。

せっかくソリストを招いているのだから、オーボエ・ソナタやホルンとピアノのためのエレジーといった曲も聴きたかった。
やはり3部構成にして休日の昼間にしてほしかったと思う。
そうすれば遠藤真理を招いてのチェロ・ソナタも入ったかも。さらに『ナゼルの夜会』といったピアノ曲や小洒落たピアノ協奏曲なんていうのもプログラミングできたかも。ピアニスト一人では大変だろうから、三浦友理枝を呼べばよい。
なんていうのは贅沢すぎる注文だな。

イキのいい演奏でプーランクの音楽を堪能できたのは間違いない。
いいコンサートだった。

ちなみに、休憩時間に三浦友理枝ちゃんと遭遇。やはり彼女とは縁があるようだ。まあ、来ているような気はしてたのだけどね。
新幹線で移動のため前半で引き上げるとのこと。
台風の心配をしつつ、金曜の再会を約束して別れた。
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