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2013年06月18日23:40

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原麻理子(ヴィオラ)@オペラシティ・リサイタルホール

久しぶりのB→C。今年度に入ってから初めてである。
やはり月に一度はオペラシティのリサイタルホールに行かないと何か忘れているような気がしてしまう。

さて、今回はケルンを拠点に活動するヴィオラ奏者。

原麻理子:ヴィオラ
有吉亮治:ピアノ *

01.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第3番 ト短調 BWV1029 *
02.細川俊夫:哀歌 ― 東日本大震災の犠牲者に捧げる(2011)
03.シューマン:おとぎの絵本 作品113 *
<休憩>
04.テレマン:ファンタジア 変イ長調
  (原曲:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジア、から第7番 変ホ長調)
05.西村朗:無伴奏ヴィオラ・ソナタ第2番『C線のマントラ』(2007)
06.ヒンデミット:ヴィオラとピアノのためのソナタ 作品11-4 *
<アンコール>
07.ヘンデル(細川俊夫編):私を泣かせてください
08.成田為三:浜辺の歌 *

歌心に溢れ、美しい音のヴィオラ。
極力ペダルを使わないピアノもバッハに相応しい。
このリサイタルが良いものなるという予感を抱かせるのに十分な好演。挨拶代りとしては申し分ない。

このところ細川俊夫の作品を聴く機会が多い。
この曲はその副題の通り、レクイエムとしての性格が強い。ヴィオラの柔らかな音が祈りに相応しい。張り詰めた緊張感を維持した好演。祈りに満ちた8分間。
聴き込んでいるとは言えないが、細川作品は好きだなあ。
細川氏が来場していた。シャイなのかな、席で立って軽く挨拶しただけだった。

シューマンはこういう小品にいい曲が多い。まさにロマン派という言葉がいちばん似合う人だろう。
題名通りメルヘンっぽい感じがよく出ている。ときおり覗かせるビターな味わいがいいアクセントになっている。ピアノとのコンビネーションも抜群だ。
特に1曲目の感傷的なロマンティシズムが良い。

ここで休憩。

テレマンのファンタジーはいい具合に力の抜けた演奏。
暖かく柔らかなヴィオラの音にうっとりさせられる。

『C線のマントラ』を聴くのは2回目。前回もB→Cだった。
静謐の細川作品に対し、こちらは燃えるような激しい曲。
ときどき声明(しょうみょう)のように聴こえるところがある。マントラだからあながち的外れとも言えないか。これもいい曲だなあ。
作曲者の西村氏、ステージに上がって彼女と握手。

ヒンデミットのソナタはヴィオラにとっての重要レパートリー。
どうにも捉えどころないのがヒンデミットという作曲家だが、職人的な作曲技術に長けた人だったのだなあと思う。
ピアノが乗りに乗っていた。それに触発されるようにヴィオラも熱っぽい演奏を繰り広げる。あっと言う間の17分。
こんなにメロディーが際立つような曲だったっけ、と新発見。できれば巻き戻してもう一回聴きたい。

アンコールのヘンデルは前回のヴィオラのB→Cのときと一緒。ヴィオリストにとっての鉄板のアンコール・ピースか?
原曲もいいが、モダンだけど奇を衒っていない編曲がいい。彼女の演奏も真摯な演奏で心を打つ。

全体を通していい演奏だったと思う。
ヒンデミットは熱演だったし、無伴奏の日本の現代作品2曲は抑えた表現の中に情熱の迸りを感じさせるような心を打つ演奏だった。

三浦友理枝や遠藤真理や上野由恵といったお馴染みの演奏家は別にするとして、今回の原麻理子は最近のB→Cの中でも出色の出来だったように思う。
プログラムもよく練られたものだったと思うし、ピアノとのコンビネーションもピッタリだった。
いいリサイタルだった。十分に楽しめた。

海外でCDをリリースしているので、サイン会があった。
気安く写真撮影に応じるなど、サービス精神豊かなお嬢さんだ。

さて、今日はプーランク没後50周年コンサートの予約チケット引取りのついでに、10月と11月のB→Cもゲットしてきた。
10月は現代音楽のスペシャリスト太田真紀(ソプラノ)、11月は田中香織(クラリネット)。

ちなみにリサイタルホールは4月にリニューアルしている。
椅子が変わって(広くなって)、座席数が少し減っているそうだ。肘掛けが付いて、隣が気にならなくなった。
ステージが15センチ高くなったそうだが、よくわからない。ステージが綺麗になったなとは思ったのだが…。
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