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2012年10月20日22:36

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デルヴォー展@府中市美術館

一時期シュルレアリスムにはまったことがある。
ところがあるときからすっかり醒めてしまった。もちろん今でも好きなのだが、やや距離を置くようになったということなのだろう。
ダリやマグリットは今でも好きだが、彼らの作品ばかりだと食傷気味になる。ずっと観続けていると、自己模倣の繰り返しだったのではないか、という疑問さえ浮かんできてしまうのだ。
とはいえ、展覧会などで何点か彼らの作品があるとインパクトは強烈だ。すごいと思うし、好きではあるが、まとめて観たいとは思わない今日このごろなのである。

さて、そんな中、シュルレアリスムの代表選手デルヴォーの展覧会が開催されている。
デルヴォーはダリやマグリットよりも徹底していくつかのモチーフを繰り返し描いている。「同じような作品ばかり」という点ではダリやマグリットの比ではない。それなのに自己模倣とは思わないし、見飽きるということもない。
それは「オレはこれを描かなければならなかったのだ」という執念のようなものを感じるからなのかもしれない。
なのでデルヴォーはずっと大好きな画家なのだ。

瞳の大きな表情のない女性(たいてい裸)、骸骨、汽車、それに神殿。

デルヴォーが繰り返し描いたものはこの四種に集約できる。
白昼夢のような世界。静寂の世界でもある。
デルヴォーの描く女性はみんな同じ顔をしている。しかもたいてい裸。
エロいはずなのにエロくない。それはその女性たちが生身の人間っぽくないからだろう。

今回の出展作品の半分は日本初公開だという。
デルヴォーの画業を俯瞰するのにちょうどいい具合だ。
初期の風景画が思いのほか良かったことが収穫。
いかにもデルヴォーという大作もあり、点数は少ないものの見応えは十分だ。

府中市美術館は府中の森という広い公園の中の一施設。大ホールや音楽専用ホールを備える府中の森芸術劇場もこの公園にある。
うちからお散歩気分で歩いて行ける。今ごろの季節はちょうどいい。
規模はさほど大きくないが、ユニークな企画展を開催している気鋭の美術館だ。

しかし「夢に、デルヴォー」というオヤジギャグ的なキャッチフレーズは誰が考えたんだ?
嫌いじゃないけど。
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