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2011年08月28日22:34

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上野由恵@タワレコ渋谷

今日は「フルート界のニューヒロイン」上野由恵嬢のインストア・イベント。
デビューCD発売にちなんだミニ・コンサート。
フルートの華麗な技巧と響きが満載の『オペラ・ファンタジー』と現代作曲家イサン・ユンの作品集『歌楽』という陽と陰とも言うべき対照的な2枚の同時リリース。ジャケットも対照的。

01.ドゥメルスマン:オベロンによる大幻想曲(短縮版)
02.イサン・ユン:ソロ・フルートのためのエチュード 第5番
03.ボルヌ:カルメンによる華麗な幻想曲

ピアノは録音に付き合った石橋尚子さん。

直感が働いて、先月ヤマハ・ホールでのリサイタルに出かけた。
期待しまくったにもかかわらず、その期待を上回る素晴らしさだった。
気さくで元気なキャラもあって、すっかりファンになってしまった。

間近に聴くことができたので、息遣いまで明確に感じることができた。コンサート・ホールではこれほどの近さというのはありえないから、こういうイベントも貴重な機会と言える。

ドゥメルスマンの曲は御前演奏で好評だったそうだ。ちなみに『オベロン』はウェーバーのオペラ。その素材を用いた華麗な曲。

続くイサン・ユンの曲は超絶技巧の難曲。イサン・ユンは20世紀の朝鮮の作曲家。スパイ容疑で投獄されるなど波乱万丈の人生を送った。そのためか、人間の実存に迫る深い曲を作っている。
このエチュードもその例に漏れない。尺八や韓国のパンソリに通じる響きも用いている。現代曲だが意外なほど聴きやすい。ひとことで言うならエモーショナル。
本当に素晴らしい演奏だった。
滑らかな循環呼吸も見事だし、タンギングは正確だし、尺八で言ういわゆるムラ息のような表現も完璧だったと思う。さすがにイサン・ユン演奏に定評があるだけのことはある。

最後はビゼーの『カルメン』の名旋律を存分に駆使した楽しい曲。
彼女の音色はきらびやかで軽やかなのだけれど、凛とした芯の強さがある。シャープな高音もいいが、やはり中音域が美しい。

ちなみに、彼女のフルートはムラマツの18Kゴールド・フルート、H足部付き。

何度も言うが、彼女のイサン・ユンは絶品である。

今後の活躍が楽しみだ。しばらく追いかけてみることにしよう。
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